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【8月26日】待ってます!

公開日
2025/08/26
更新日
2025/08/26

校長のひとりごと

  木を切るときに、持っている斧(おの)ですぐに作業を始める小童もいれば、斧を研いだ後に作業を始める人もいる。すぐに作業に取りかかった人の方が、時間を効率的に使っているようにも見えるが、実際はそうではない場合が多い。斧を力任せに木の幹に振り下ろしても、斧の刃がこぼれていたり、さびていたりしたら、なかなか切り倒すことができない。いたずらに疲れがたまり、結果的には非効率となる。

 一方、斧の刃をしっかり研いで作業に取りかかることで、少ない力で効率よく木を切ることができる。斧の刃を研ぎ磨く時間は、はた目には無駄な時間に見えるかもしれないが、その下準備が作業効率を飛躍的に向上させることになる。

 牛乳に乳酸菌や酵素を入れて発酵させると、熟成しておいしいチーズになる。発酵や熟成には時間が必要なように、学びもすぐに結果や答えが出るわけではない。分からないことを把持(はじ)し続けること自体が、学びを深めることになるのだろう。立ち止まっているように見える時間が、自分自身を磨く時間となっていれば、それは決して無駄な時間ではない。むしろ、より効率的に前に進むための大切な熟成期間だ。今、子どもたちは夏休みのまっただ中。夏休みが子どもたちにとって、自らを研ぎ磨き、熟成させる期間となることを願う。


 他市町では、昨日から夏休みも終わり、学校が始まっているところも多いです。そんな中、大野城市の始業式は9月1日。まだもう少しだけの夏休み…子どもたちはどのように過ごしているでしょうか? 今日も学校では、暑い中でも熱中症に気をつけながら、部活動に励む子どもたちがいます。斧の刃を研ぐように「基礎練習」に黙々と取り組んでいます。その地道な積み重ねが、いつかきっと花開くのではないかと思います。

 また、学習面も含めた様々な継続的な「学び」は、必ず自分自身の力となり、成長や成功へと導いてくれるはずです。この夏休みで子どもたちは、どんなことに打ち込み、どれだけの力を蓄えたのか楽しみです。

 来週から2学期が始まります。9月4日から1年生は1泊2日の波戸岬での「自然教室」、9月7日からは2年生が2泊3日の関西への修学旅行…その後も定期考査、新人大会、文化発表会…と様々な行事や活動が続きますが、ぜひ、充実した素晴らしい2学期になるように願っています。まずは、9月1日の始業式に、子どもたちと元気に会いたいと思います。待ってます!


(ひとりごと 第1065号)