最近の記事はこちらメニュー

最近の記事はこちら

【9月4日】チャレンジ

公開日
2025/09/04
更新日
2025/09/05

校長のひとりごと

 1年生の波戸岬での自然教室は、「夕べのつどい」も終わり順調に進んでいるようです。このあとは子どもたちが楽しみにしている「キャンプファイヤー」が計画されているようです。素敵な夜を過ごしてもらいたいと思います。

 さて、人間学を学ぶ月刊誌『致知』の特集に「人生は挑戦なり」というところがありましたので、一部抜粋要約して載せます。


 人類の歴史はその誕生から、挑戦の歴史である。いや、人類だけではない。宇宙もまた限りない挑戦を繰り返して今日に至っている、といえる。

 宇宙は138億年前、ビッグバンによって創られた、という。素粒子や中性子が飛び交う雲霧朦朧[うんむもうろう:雲や霧によって景色がかすんで、はっきりと見えない様子]たる状態の中で、やがて大気が冷え、物質の元となる原子が創られ、46億年前に地球が誕生、その地球だけになぜか水が生まれ、その水の中に単細胞生命が生まれた。そして25億年前、単細胞生命は雄雌に分かれた。雄が雌から放り出されたのである。ここから地球上の生命はマンダラのごとく、各種各様に発展し、やがて人類が誕生した。人類の祖先は最初は木の上で暮らしていたが、ある時から地上に降り立ち、やがて二本足で歩き始めた。二本足で歩き始めたことで、手が自由になり、その手で道具を作り、技術力を高めていった。二本足で立ったこと…人類の挑戦はここに始まったといえる。

 その後も人類は様々な挑戦を試みて、今日の世界を創った。就中[なかんずく:とりわけ、特に]、産業革命以降の技術開発の挑戦はめざましい。1879年、トーマス・エジソンは電球を発明し、1903年、ライト兄弟は飛行機を空に飛ばし、世界を驚かせた。それから100年、いまAIは世界の潮流を変えようとしている。ちなみに、エジソンは1847年2月11日生まれ、22歳で発明を始め、84歳でなくなるまでに1000を超す特許をとるほどの仕事をした人だが、こういう信条を持っていた。

「私の人生は働くことにある。そして自然の世界の秘密を掘り出して人類の幸福のために役立てるのだ」。

 事実、エジソンは80歳を超えてもなお毎日16時間仕事をしていたという。健康法をたずねられると、「心配しないことと仕事に熱中すること」と答えるのが常だった。…(後略)…


 エジソンの残した言葉で有名なものをいくつか紹介すると…

◆天才とは、1%のひらめきと99%の努力である

◆私は失敗したことがない。ただ、1万通りの、うまくいかない方法を見つけただけだ

◆私たちの最大の弱点はあきらめることにある。成功するのに最も確実な方法は、常にもう一回だけ試してみることだ

◆私は決して失望などしない。なぜなら、どんな失敗も新たな一歩となるからだ

◆困るということは、次の新しい世界を発見する扉である


 エジソンが電球のフィラメント[白熱電球で電流を流すことで高温になり発光する細い線のこと(エジソンは、竹のフィラメントで長時間点灯に成功した)]を発見するまで、正確に1万回試したかどうかはわかっていないようです。2000回、6000回、1万回、2万回ともいわれています。たとえ、2000回であったとしても、それだけの回数を試すことにどれだけの時間を費やしたのか?多くの人はあきらめてしまうような途方もないことを、決して“失敗”ととらえず、「これではうまくいかないということがわかった」と前向きにとらえ、挑戦し続けた先こそが偉大な発明につながったのだと思います。

 エジソンは発明でしたが、「やってみること」「あきらめずチャレンジし続けること」「前向きな気持ちで取り組むこと」など、どんな世界であっても、どんな仕事であっても、どんな活動であっても大切であることを教えてくれているのではないかと思います。


(ひとりごと第1069号)