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「人権作文集」

公開日
2025/02/06
更新日
2025/02/06

お知らせ

本日、「令和6年度 大野城市立小・中学校児童生徒による人権作文集」を配付しております。

本校生徒の作文、ポスター、標語も多数掲載されております。ぜひ、お子さまとご覧いただければと思います。

ここで、掲載されている作文の一つを紹介いたします。


僕が気をつけたいこと

大野東中学校 一年 亀井 蓮太郎


「みんな違って、みんないい」という金子みすゞさんの有名な言葉があります。その通りだと思うのは簡単なことのように思えますが、実際はなかなかうまくいきません。

 もし、誰もがこの言葉通りに行動してたら、いじめや差別はなくなるはずですが、学校でもインターネットの中でも、争いはいつも起きています。なぜでしょうか。

 学校という集団生活の中で、仲の良い友人や部活や班など、たくさんのグループができます。そうすると、その中で考え方が違うとか、何かが上手だとか、下手だとか、目立つとか目立たないとかで、意地悪な気持ちが出てくることがあります。意地悪なグループにいる人も、一人の時は、良い人も多いです。一人の時は別人のように照れ屋で優しく話してくれることもあります。それが、またグループで集まると、急に大きな声で強く見せようとし始めるので不思議です。「みんな」は「一人」が集まったものですが、みんなという集合体にいる時と一人の時では違う人のようです。友達と遊んだり笑い合ったりするのはとても楽しいです。しかし、悪口ばっかりだったり、汚い言葉ばかり言い合ったりだと疲れます。これでいいのかなと思います。友達も違う人のように見えるし、自分も違う人になったみたいです。みんな育った環境が違って、長所や短所も違うので、腹の立つこともあります。悪口を言うなと言うのは無理かもしれません。でも、友達と喧嘩をした時、母によく

「一人で喧嘩しなさい。」

と言われました。僕が集合体を作って相手に意見を言うのではなく、一人と一人でやりなさいと言われました。一人の時は、誰でも弱くて優しいので話し合いができるからです。

 考えの違う人を「合わない」と言って避けるより、「考えが違っていいんだ」と思えるようにしたいです。自分が「それは違う」と思う気持ちは、他の誰かにとっても「それは違う」と思われることがあるということを、覚えておかなくてはいけないと思っています。「みんな違って、みんないい」とは思えないかもしれないけれど、他の人の好きなものや将来の夢などが、僕の苦手なことだったとしても、僕は話をきちんと聞いて「そうなんだね。」と笑顔で言えるようになりたいです。僕はそれが苦手だということは黙っていようと思います。それが僕にできる、他人を尊重するということです。


この作文を読んだ人が、一人でも「他人を尊重する」ことができたら、この世界が少し幸せになると信じています。