【2月6日】ユーモア
- 公開日
- 2025/02/06
- 更新日
- 2025/02/06
校長のひとりごと
『月刊朝礼(編集部)が本気で考えた朝礼ネタ』の「療養中お世話になった人を感激させた“タオルと一言”のお礼」からです。
セレクトショップを営むFさんが、入院することになりました。その間、近所に住むJさんが店の手伝いをしました。商品の販売や店舗の清掃が主な仕事です。
1週間後、Fさんは、元気に退院してきました。それから数日後、Jさんは、Fさんから快気祝いをもらいました。それは、今治(いまばり)タオルでした。商品に添えられた手紙には、
「お店を切り盛りしてくれて、ありがとう。おかげさまで病気は、今は治っています」
と書いてありました。今治っているから今治。Jさんは、面白いと思うと同時に、感心しました。病気で入院していたという重い事情に、ちょっとしたユーモアを加えられることがすてきだと感じたのです。もらった商品の質もよく、さらに感激しました。
日常のふとしたことにユーモアを取り入れると、生活は楽しくなるものです。センスもあるかもしれませんが、多くの人と話したり、本を読んだりして磨かれることもあります。また、ユーモアは、優しさから出てくるともいわれます。人を和ませる、ちょっとしたユーモアを身に付けましょう。
今治タオルといえば、瀬戸内海の美しい自然に囲まれた愛媛県今治市で作られるタオルのことです。今治タオルのHPにはこんなことが書かれています。
130年間、タオルづくりの聖地として、タオル産業の発展を担ってきた今治タオル。
「安心・安全・高品質」なジャパンクオリティの代表製品として、ゆるぎない地位を確立。
特にそのやわらかさと吸水性の高さは、近年さまざまな海外の展示会などでも注目を集め、世界にもその名を広げています。今治市は、糸を撚る工場、糸を染める工場、タオルを織る工場など、200近くもの工場が集まる一大産地です。温暖な気候と豊かな水源。この恵まれた自然が、日本屈指のタオル産地・今治を育てました。とりわけ、豊かに流れる蒼社川(そうじゃがわ)の伏流水は、タオルづくりに適した軟水です。この水のおかげで、糸や生地にやさしく、繊細で鮮やかな色の表現や、綿が本来持っているやわらかさを十分に引き出すことができるのです。
私も以前お世話になった方に、このタオルをプレゼントしたことがあります。とても素敵なタオルだと相手の方にも喜んでいただきました。このタオル自体に“優しさ”を感じることができます。
そんな素敵な(今治)タオルに、「“今”は“治”っています」という素敵なユーモアのあるコメントをつけて贈るという、憎らしいほど素敵な行為。本当に素晴らしいと思います。まさに「ユーモアは、Fさんの素敵な人柄や優しさから出てくる」のでしょう。たとえ自分自身が苦しい状況であったとしても、相手の心をあたたかくし、笑顔にさせるユーモアや優しさのできる人…私も見習いたいです。自分勝手な思いだったり、自分本位な行動だったりして、人にいやな思いをさせたり傷つけたりしてはいないか?…それより、人の心があたたかくなるような気遣いや気配り、笑顔になるような言葉かけがもっとできるようになりたい…この年になってもまだできない自分を、振り返らなければと思います。