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【5月7日】コンクラーベ

公開日
2025/05/07
更新日
2025/05/07

校長のひとりごと

 体育祭練習3日目となります。今日は「ブロックアピール」が主な練習となります。限られた時間の中でどこまで仕上げることができるか、リーダーたちも気合いが入っていることだと思います。来週の天気は週間天気予報などを見るとやや不安になりますが、子どもたちのやる気と元気で、よい方向に向かってくれたらと願っています。練習日数は今日を入れて8日。心をひとつに協力し合い、素晴らしい体育祭になるように全校生徒の頑張りを期待します。

 さて、話は変わって、5月7日付 西日本新聞のコラム『春秋』からです。


 公開中の映画「教皇選挙」が人気という。先日行った映画館も満席だった。まさか同じタイミングで選挙が行われるとは、と注目されているのだろう。

 ローマ・カトリック教会の教皇フランシスコが先日亡くなり、きょうから次の教皇を選ぶ選挙、コンクラーベが始まる。語源はラテン語で「鍵をかけて」。文字通り密室にして、秘密投票で行う。世界から枢機卿が集まり、誰かの票が3分の2を超えるまで粛々と続く。前回は5度目の投票で決まった。映画では選ばれた時のために教皇名を考えておくというエピソードがあった。自分がどんな教皇を目指すのか、名前から読み取れるのだと。

 教皇フランシスコは自身が選出された投票の際、13世紀の「アッシジの聖フランシスコ」を思い浮かべたそうだ。清貧に徹し、愛と平和のために生きた聖人。神が創造したものはすべて兄弟姉妹。自然を愛し、小鳥にまで説教したと伝わる。教皇は生前、彼は「耳の使徒」だったと語っている。「現代社会のスピードは速く、他者の発する言葉から耳を背けがちだ。対話の途中で遮ることもある。彼は神の声を聞いていた。恵まれない人や病人、自然の声にも耳を傾けた」。

 教皇も考えが異なる人の声に耳を澄まし、対話を尽くした。そして人間の尊厳が奪われる現実を厳しく批判した。戦争、貧困、差別、虐待、環境破壊、拝金主義。新たな教皇は世界にどう関わるのだろう。


 日本時間の今夜からローマ教皇の後継者を決める選挙(コンクラーベ)が行われます。選挙権を持つ枢機卿133人がそれぞれ1人の枢機卿を選び、3分の2の票(89票)を得る人が出るまで投票が繰り返し行われるものです。決まったらバチカンのシスティーナ礼拝堂の煙突から白い煙を出し、決まらなければ黒煙を出して知らせます。

 私がコンクラーベというものを知ったのは、2009年に公開されたトム・ハンクス主演の映画『天使と悪魔』です。小説家ダン・ブラウンの3部作『ダ・ヴィンチ・コード』『天使と悪魔』『インフェルノ』の第2作目に当たります。この映画は、コンクラーベを舞台としたサスペンススリラーものでした。私は非常に興味深く、ドキドキしながら観たことを覚えています。現在、コラムにも出てくる映画『教皇選挙』が全国各地で上映されている中、このタイミングで実際にコンクラーベが行われることは、何とも言えない気持ちになります。日本からも、前田万葉枢機卿と菊池功枢機卿という方が参加されるとのことです。今朝の西日本新聞には、

「(フランシスコ)教皇の側近だったパロリン枢機卿を軸とした争いになるとみられるが、本命不在の混戦模様。アジアやアフリカなど欧州以外から選出されるかにも注目が集まっている」

 との記事が載っていました。

 いずれにせよ、宗教や信条に関係なく、平和を願い、すべての人の命を大切にし、すべての人を大事にする世界であってほしい…。特に影響力の大きい人は、その気持ちが誰よりも強い人であってほしいと思います。


(ひとりごと 第1010号)