学校日記

【10月5日】私の母[ep2]

公開日
2020/10/05
更新日
2020/10/05

Kのつぶやき

 (10月2日の「ひとりごと」の続きです)
 私は、子ども達の言葉や行動に励まされ、子ども達の素晴らしさを感じ、感謝の気持ちでいっぱいでした。
「なんて、素敵な子ども達なんだろう。こんなにも生き生きとして、一つ一つの言葉を大切にし、何より友を思い、人を思い、心を込めて歌っている」
 私は、母へのメッセージカードのお返しに、子ども達へのメッセージカードを渡すことにしました。合唱コンクールの前夜、それまでの練習の様子を思い出しながら、一人一人に私の思いを書きました。全部のカードができあがったのは朝でした。コンクール当日の朝、そのカードを子ども達一人一人に渡しました。私の書いたメッセージを読み、嬉しそうに微笑む子ども達。そのカードを大事に胸ポケットにしまい「ありがとうございました。絶対、金賞とります!」という子ども達を心から誇らしく思いました。そして、私を驚かせたのが、パートリーダーの一人の女の子が朝までかけてクラス全員にメッセージカードを書いてきていたことです。あれだけリーダーとして頑張ってきた上に、さらにみんなへ素敵なメッセージカードを書いてくる・・・改めて子どもってすごい!と感じた瞬間でした。
 本番前、最後の練習の「春に」を聴いたとき、私は胸がいっぱいになりました。私は音楽の専門家ではありませんが、もう十分「金賞」以上の歌になっていると感じました。これだけ全員が心を込めて素敵な顔で歌っているのだからもう賞は関係ないと思いました。そして、本番も心のこもった感動的な「春に」を歌ってくれました。結果は「金賞」、歓喜と涙の閉会式でした。その後の合唱祭。子ども達は「今日は先生のお母さんのために、みんなでコンクールのとき以上に素晴らしい“春に”を歌います。」と言って、ステージに上がってくれました。一体感のある、何より心に響く合唱でした。私の母に「私たちの歌、どうでしたか?よかったでしょ?」と誇らしげに聞く子ども達の表情は満足感でいっぱいでした。私の両親は、この素敵な「春に」を聴くことができました。会場を出るとき私の母は、私にこう言いました。「素敵な子ども達やね〜。あんた、こんなに素敵な子ども達に出会えるなんて幸せやね!子ども達に感謝しないとね!」と。母のその言葉と笑顔を今も忘れることはできません。・・・([ep3]に続く)