【11月13日】未来という時間
- 公開日
- 2020/11/13
- 更新日
- 2020/11/13
つぶやき
写真は3年1組の期末考査中の様子です。子ども達は真剣に問題と向き合っています。ここまで取り組んできた成果を、一人一人がしっかりと発揮してほしいと思います。そして、その先にある進路実現、さらには将来へ向けて、未来へ向けて前進してくれることを願っています。
『明日をちょっぴりがんばれる48の物語』という本の中に、「エジソンが最後に作りたかった発明」という章があります。エジソンと言えば、蓄音機や白熱電球を発明した誰もが知る「発明王」です。生涯に1300以上の発明をし、取得した特許は2000を超えるそうです。「天才とは1%のひらめきと99%の努力である」という有名な言葉も残しています。
その本によると、エジソンが晩年発明しようと必死になっていたもの、それが「あの世と交信して死者と話をする装置」だそうです。エジソンは「命というものは不滅のエネルギーで、肉体は滅んでも滅びることなく存在する」と考えました。ですから、不滅のエネルギーをとらえる装置を作れば、死者の魂と交信できると信じていたそうです。しかし、それは実現されませんでした。エジソンは、自分が死んだあともまだ死んでいない研究員達と交信して発明を続けたかったのではないかと著者は言っています。
また、「漫画の神様」と呼ばれた手塚治虫が、亡くなる3ヶ月前に大坂の中学校で講演会を行ったそうです。この講演会の半年前にガンの手術をしていた手塚さん、この日の体調は最悪だったそうです。心配する家族は大坂行きを必死で止めたとのこと(このときの手塚さんを見ると、泣けるくらいにやせ細っていたそうです)。そんな状態で「まだたくさんの未来をもっている中学生」にこう言ったそうです。
「まだ、20年、30年、漫画を描きます!」
60歳で亡くなることになる手塚さんは、残り少ない自分の命に対して、「もっと頑張れ!」とエールを送っていたのではないかと著者は言います。『鉄腕アトム』『火の鳥』『ブラック・ジャック』『ジャングル大帝』など数々の偉大な漫画を描き続けた手塚さんは、「漫画のアイデアだけは、バーゲンセールをしたいくらいにある」と言っていたそうです。
子ども達には、私たち以上に「未来という時間」がたくさんあります。これから先の未来をつくっていく子ども達の姿を見ていると、楽しみでもあり、とても応援したくなります。それぞれがそれぞれの道で精一杯に輝いてほしいと願うばかりです。
この章の締めくくりに、こう書かれています。
あなたは今、おいくつですか?
残念ながら、エジソンが「死んだあともこの世と交信できる装置」を発明する前に亡くなってしまったので、今生(この世に生きている間)で楽しめる時間には限りがあります。
あなたはその「残り時間」を大切に使っていますか?