学校日記

【11月16日】負けから学ぶ

公開日
2020/11/16
更新日
2020/11/16

つぶやき

 御陵中HPのトップページにも載せましたが、今朝、校長室に野球部の皆さんが「優勝」の報告に来てくれました。14日・15日に太宰府東中学校で行われた「第11回太宰府市中学校野球大会万葉カップ」という大会に招待され、優勝したそうです。写真を見てもわかると思いますが、子ども達の顔は本当に凜々しく、そして自信に満ちあふれていました。筑紫区新人大会では、優勝候補の一角と言われながら悔しい思いをした子ども達。しかし、「負け」から学び、そのあとも地道に努力を続けてきた成果がそこにはあるのだと思います。

 元プロ野球選手そして監督、野球解説者として有名な野村克也さんは、著書『負けかたの極意』に発行に際してのインタビューで、次のようなことを言っています。
◆振り返ってみると、私の人生は最初からうまくいくことなど一度もなく、いつも負けからのスタートだった。なぜ、うまくいかなかったかを自問自答することで前に進んできた。人間というのは不思議なもので、なぜ勝ったかはあまり考えない。負けや失敗から学ぶことのほうが多い。負けた理由を真剣に考え、次に勝つためにどうつなげていくかが大事。
◆プロ野球の世界には私より才能のある選手はいくらでもいた。それでもやってこられたのは、敗者の特権を活かしてきたから。ひとつは「敗者は勝者より考える」ということ。私自身もそうだったが、勝ったときに反省しても、負けたときほど突き詰めて考えようとはしない。敗者は人が気づかない、見えない、見ていないところに神経を使い、相手が何を考えているか、どういう心理でいるか、そういうところを見ていかなければいけない。
◆私は「失敗」と書いて「成長」と読むことにしています。負けは過信やうぬぼれを戒め、謙虚さ、素直さを教えてくれる。満足、妥協、限定は歩みを止める三大タブーですが、うまくいかなければ謙虚にならざるをえない。失敗は成功の糧とすることができる。ですから負けたとき、失敗したときに、その人間の価値は決まる。そんなときどうするか。誰よりも多くの負けを通して得てきたことが、みなさんのお役に立てればうれしいですね。

 弱小球団を優勝に導いた名将・野村克也さんの言葉は、とても参考になるところが多いと私は思います。野村さんの言葉だけでなく、「成功と失敗の一番の違いは途中で諦めるかどうか(スティーブ・ジョブズ)」「わたしは、決して失望などしない。なぜなら、どんな失敗も、新たな一歩となるからだ(トーマス・エジソン)」「世の中に失敗というものはない。チャレンジしているうちは失敗はない。あきらめたときが失敗である。(稲盛和夫)」など、「失敗」や「成功」にまつわる言葉はたくさんあります。しかし、総じて言えるのは、野村さんの言葉にもあったように、「負けや失敗から学ぶことはたくさんあり、それを自分自身がどう捉え、そして次にどのような行動をとっていくのか」が、人が成長する上でとても大切なことは間違いないと思います。御陵中の子ども達の粘り強い努力と、ますますの活躍を願っています!