【12月14日】輪ゴム
- 公開日
- 2020/12/14
- 更新日
- 2020/12/14
Kのつぶやき
先日からの臨時休業に関する対応につきましては、大変ご心配をおかけしました。本日より学校は再開しましたが、現在の感染状況等を考えれば、いつ・どこで・誰が感染してもおかしくない状況です。今後も、学校や各家庭等あらゆる場におきまして、できる限りの感染症対策を継続しながら対応していかなければと思っております。ご理解とご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、今日から3年生の一部の生徒の校長面接をしています。大人の私たちですら「面接」となると緊張するものです。ですから、体が震えるくらい緊張していた子もいたのではないかと思います。しかし、どの子も私の質問する「志望動機」「中学校で頑張ったこと」「高校で頑張りたいこと」「将来の夢」等について、誠意をもって答えてくれました。中には、常に笑顔で堂々と答えてくれる子もいて、大変感心させられました。私が中学生のときだったら、あんなにハキハキと答えられただろうか?と自分自身を振り返りました。
3年生にとって、これからの時期は特にストレスもたまる時期ではないかと思います。以前私が中学2年生のときに担任をしていた努力家のAくんが、高校卒業後、久しぶりに会った私に、こんなことを話していたのを思い出します。
「先生、実は僕、中学3年生の頃、勉強しすぎてノイローゼになりそうになったことがあるんです。自分で追い込みすぎていたのかもしれません。そんな私に、父がこう言ったんです。
(以下、お父さんとのやりとり)
父『ゴムってわかるか?』
A『何?突然。輪ゴムとかのゴムのこと?もちろん、わかるよ。』
父『ゴムっていうのは、伸びたり縮んだりするだろ?だけど、ずっと伸ばし続けたらどうなる?』
A『ん?そりゃ、切れるでしょ。』
父『だよな。人間も同じなんだよ。ずーっと張り詰めて緊張した状態を続けるなんてできないんだ。だから、時には、緩めてあげることが大事なんだ。じゃないと、パンクするんだ。緩めるからまた伸びることができる。お前も頑張っていることは素晴らしいが、上手に息抜きをしなさい。そうすることでまた頑張れる。思い切って今日は休むっていうのもありだぞ。人生、まだまだ先が長いんだから・・・』
そう言われて、ハッと気づいたんです。そんな当たり前のことがわからなくなるくらい僕は追い込まれて、いや自分を追い込みすぎていたのかもしれません。それからは、メリハリをつけて勉強にも取り組むことができて、志望校に合格できたんだと思います。」
大変な負けず嫌いで誰よりも努力家だった彼は、本当に授業中はもちろんのこと休み時間も、そして家でも、1分1秒を無駄にせず努力していました。しかし、あまりにも頑張りすぎて、心も体もパンクしそうになりかけていたところだったようです。それに気づいた彼のお父さんの、ちょっとした言葉が彼を救ったのです。もちろん「頑張る」ってことは素晴らしいことだし、とても大切なことだと思います。しかし、彼のお父さんが言われたように、ずっと緊張し続ける、休みもせず頑張り続けることはできません。栄養、睡眠、休養(そして、できれば適度な運動)をきちんととることで、次への活力や頑張りが出るのだと思います。3年生にとって、これから入試までが一番大変な時期かもしれませんが、ぜひメリハリをつけて目標実現へ向けて頑張ってもらいたいと思います。また、ご家庭でのあたたかいサポートを、引き続きよろしくお願いします。