【4月30日】挨拶をすること
- 公開日
- 2021/04/30
- 更新日
- 2021/04/30
つぶやき
体育祭練習2日目が終わりました。グラウンドは、子ども達の元気な声、楽しそうな声や笑顔、そして生き生きとした姿で溢れました。やはり、こうやって体育祭へ向けた練習ができるということは本当に幸せで嬉しいことだと改めて思いました。感染状況はまだまだ予断を許しませんが、十分に気をつけながら、体育祭本番を無事迎えられるようにしていきたいと思います。
さて、御陵中が大切にしているものの一つに「立ち止まり挨拶」があります。上級生はもちろんのこと、1年生もきちんとできる生徒が大変多いと感じます。された方はもちろん、気持ちのいいものだし、こちらも身が引きしまり、きちんとした挨拶を返そうとします。互いにそのようにできることがとても大事なのだと思います。以前の学校便り等でも紹介しましたが、立ち止まり挨拶をすることで、「周りに気を配る力」「様々なことに感謝する気持ち」「積極性」が育っていくのだと思います。何より、相手への「敬意」を表すものだと思います。
野村克也さんの著書「一流のリーダーになる野村の言葉」の中に、「挨拶」について以下のようなことが載っています。
『一番はじめに教えること。それは大きな声で挨拶すること』
若い選手の中に、自分のチームの先輩方の顔を知らないがために、挨拶もろくにできない者がいる。人に挨拶をするのは、人間関係を築く上で基本中の基本だ。それをおろそかにしているようでは、良好な人間関係を築くことすらできない。人間力を育てる第一歩として、挨拶は欠かせない。
監督時代、グラウンドやキャンプで、知っている人にしか挨拶できない選手を何人も見てきた。そのときは、こんな質問を投げかけた。
「お前さんがこのチームに在籍することができたのはなぜなんだ?」
こう聞いたとき、多くの選手から、縁あってドラフトで指名されたとか、あるいは他人より能力が優れているからなどという答えが返ってきた。
しかし、それは大きく間違っている。過去、このチームに在籍した並み居る先輩方が活躍し、脈々と受け継いできたからこそ、プロ野球界、ひいては球団自体が存在することができているのだ。私はこのことを声を大にして言いたい。プロ野球の歴史は、2017年時点で82年を超えた。82年と言えば、日本人の平均寿命に迫る年数だ。もちろんこの先も続いていくわけだから、今もその途中に現役選手たちはいる。その先輩達を「顔を見たことがないから知らない」では済まされない。恥ずべき行為だと考えていいくらいだ。
さらに言えば、グラウンドに姿を見せるマスコミ関係者にだってきちんと挨拶すべきである。「あの人とは一度も話したことがないから」という理由で、彼らの前を素通りしてしまうようでは、良好な人間関係は築くことだってできない。(中略)「知らないから挨拶しない」のではなく、「知らなくても挨拶する」習慣を日頃から身につけておくことが大切なのだ。
もちろん、このような直接的なメリットだけから、挨拶の大切さを説いているわけではない。挨拶するということは、相手を認めることの第一歩となる。人を人として認めないような者に、人望が集められるわけがない。その結果、困ったときに誰からも見向きもされない人間になってしまうのだ。
社会経験の少ない若い人ほど、人間関係は挨拶から始まるということを理解していない。今、見える関係にある人とだけ人間関係を築けばいいと考えている。それらのことを踏まえ、リーダーたるもの、挨拶の重要性をことあるごとに教え続けなければならない。
挨拶は、人と人とを繋ぐ大切な最初のコミュニケーションでもあります。第一印象がすべてではないですが、相手の受ける印象は強いものとなります。また、気持ちのいい挨拶をされることで、された方は気持ちがいい。そして、する側も気持ちのよい挨拶をすることでいいスタートも切れると思います。御陵中の子ども達がしてくれる「立ち止まり挨拶」は、人を幸せな気持ちにする素敵な行為だと思っています。おかげさまで、保護者の皆様、地域の方々からもたくさんのお褒めの言葉をいただきます。これからも、子ども達と共に気持ちのいい挨拶とおもてなしの心を忘れず、さらにあたたかい御陵中学校にしていけるよう努力していきます。