【8月9日その2】平和について考える
- 公開日
- 2021/08/09
- 更新日
- 2021/08/09
Kのつぶやき
本日8月9日は、長崎に原爆が投下されて76年となります。先ほど11時2分に大野城市でもサイレンが鳴りました。私も一人、黙祷を捧げました。
長崎市松山町の平和公園で毎年開かれている平和祈念式典は、本年度も規模を縮小して行われています。式典の中で、長崎市の田上富久市長が平和宣言を読み上げました。以下、その後半部分を載せます。
地球に住むすべての皆さん。
私たちはコロナ禍によって、当たり前だと思っていた日常が世界規模で失われてしまうという体験をしました。そして、危機を乗り越えるためには、一人一人が当事者として考え、行動する必要があることを学びました。今、私たちはパンデミック収束後に元に戻るのではなく、元よりもいい未来を築くためにどうすればいいのか、という問いを共有しています。
核兵器についても同じです。私たち人類はこれからも、地球を汚染し、人類を破滅させる核兵器を持ち続ける未来を選ぶのでしょうか。脱炭素化やSDGsの動きと同じように、核兵器がもたらす危険についても一人一人が声をあげ、世界を変えるべき時がきているのではないでしょうか。
「長崎を最後の被爆地に」
この言葉を、長崎から世界中の皆さんに届けます。広島が「最初の被爆地」という事実によって永遠に歴史に記されるとすれば、長崎が「最後の被爆地」として歴史に刻まれ続けるかどうかは、私たちがつくっていく未来によって決まります。この言葉に込められているのは、「世界中の誰にも、二度と、同じ体験をさせない」という被爆者の変わらぬ決意であり、核兵器禁止条約に込められた明確な目標であり、私たち一人一人が持ち続けるべき希望なのです。この言葉を世界の皆さんと共有し、今年から始まる被爆100年に向けた次の25年を、核兵器のない世界に向かう確かな道にしていきましょう。
長崎は、被爆者の声を直接聞ける最後の世代である若い皆さんとも力を合わせて、忘れてはならない76年前の事実を伝え続けます。被爆者の平均年齢は83歳を超えています。日本政府には、被爆者援護のさらなる充実と、被爆体験者の救済を求めます。
東日本大震災から10年が経過しました。私たちは福島で起こったことを忘れません。今も続くさまざまな困難に立ち向かう福島の皆さんに心からのエールを送ります。
原子爆弾によって亡くなられた方々に哀悼の意をささげ、長崎は、広島をはじめ平和を希求するすべての人々とともに「平和の文化」を世界中に広め、核兵器廃絶と恒久平和の実現に力を尽くしていくことを、ここに宣言します。
8月9日、今日改めて、一人一人が「平和」「核兵器廃絶」「命の大切さ」などについて考えることが必要なのだと思います。広島市の「平和宣言」の中で、ヘレン・ケラーさんの言葉が紹介されていました。
「一人でできることは多くないが、皆一緒にやれば多くのことを成し遂げられる」
まずは一人一人が自分事として真剣に考えること、忘れないこと。身近な小さなことを大切にすること、何より人を大切にすることを心がけなければなりません。そして、志を共にし、力を合わせていかなければなりません。
世界は今、コロナ禍で大変な闘いを強いられています。コロナウイルスに打ち勝つためにも、持続可能な平和な社会にしていくためにも、今こそ、世界中の人が協力していくことが大切なのだと思います。