学校日記

【10月26日】伝わるように…

公開日
2021/10/26
更新日
2021/10/26

Kのつぶやき

 本日のひとりごとでちょうど300回目となります。昨年の6月26日から、コロナ禍で何かできることはないかと考えた結果、少しでも保護者の皆様、地域の方々に子どもたちの様子や先生方の頑張り、一緒に考えたいこと、私が感動したこと、勉強になったことなどを伝えていこうと始めました。不定期で1週間に1回でも2回でもと思っていたのですが、自分の中で勝手に平日は基本毎日アップすることがノルマのようになりました。読んでいただいている方には、「楽しみにしています」「勉強になります」「続けてくださいね!」とか言われ、それをモチベーションに続けています。一方、「あまり無理しないでくださいね」とか、「時々でいいと思いますよ!」と心配もしていただいています。ただ、自分の中で、300回もよく続いたなというのが正直な気持ちです。これからも「毎日」とは言いませんが、少しずつ続けられたらと思っています。今後もお付き合いいただければ幸いです。

 さて、昨夜の報道番組で松岡修造さんが内村航平選手にインタビューする映像が流れてました。ちなみに皆さんは、日曜日の世界体操2021、内村選手の「鉄棒」の演技を見られましたか?私は、あとから見ることになったのですが、何度見ても感動します。6位という結果だったのに、涙が出てくるのです。演技前の内村選手の真剣な眼差し、そして着地をピタって決めた瞬間の満足げな表情そしてガッツポーズ…観衆からの凄まじい拍手喝采。点数がどうこうとか、順位がどうだなんていう域を遙かに超える演技でした。
 10月11日のひとりごとにも書かせていただきましたが、「金メダルをとることよりも、最高の演技をして人々を感動させること、“伝わる”演技をすること」をまさに成し遂げたのだと思います。内村選手の演技そのものが、彼の“生きざま”をあらわしているかのようでした。何度見ても、感動してしまいます。内村選手の着地が決まった瞬間、後ろで見ていたメダルを狙う選手が両手を挙げて拍手をして賞賛しているのです。この光景もまさに“レジェンド”にあこがれ尊敬している証だと思うのです。

 修造さんの「大会を終えてみての率直な感想は?」という質問に内村選手はこう答えていました。
『オリンピックの鉄棒落下の予選落ちから、今回の着地がつながっているんだなと思います。(つながるのが)意外と早かったなぁと思います。』
松岡さんは続けてこう質問します。
「今後、内村選手は(どこに)“着地”していくんですか?」
『オリンピック予選落ち。今回も着地はあれだけよかったけど6位。もう、ちょっと世界では戦えないかな。精神的支柱として代表メンバーに入っても、結果が残せないなら入らなくていいです。ただ、やめたいとは思わないんですよね。その“着地”は考えてないんです』
 続けてこう話します。
『体操、きついです…ホントにきついんですよ…僕、痛いところしかないんです。ここにくるまで注射何本打ったの?っていうぐらい打ってますし。それにホントに耐えながら、これからできるかってところです。でも、やめたいとは1ミリも思わないんです』
『続けたいのは金メダルをとりたいからとかではなく、やっぱり体操が好きなんだって感じです。そして、がむしゃらにやることもカッコいいんだな、もがき苦しんでたとえ結果が出なくてもそれでいいんだなって思ったんです。泥臭さに意味を感じたし、スマートだけがカッコいいことではないって、そう思えたんです』

 内村選手の言葉の重さと深さに改めて私は感動しました。誰よりも努力し、誰よりも大きなプレッシャーの中で演技に臨み、体がボロボロになりながらも世界で戦い、頂点を見続けた人だからこその言葉です。そのインタビュー映像を見たあと、再度日曜日の演技の映像を見ると、また涙が溢れてきました。体操のことがよくわからない私でも、やはり内村選手の演技は、金メダルを超えた究極の演技だと思えるのです。

 伝えようとすることがしっかりと心に響き“伝わる”内村選手の素晴らしすぎる演技のようにとはいきませんが、このひとりごとでつぶやくことが少しでも皆さんに伝わればと願いつつこれからも頑張ります。