先ほどある職員に、「なんか最近、おもしろかったこととか感動したこととかない？」って何気なく聞くと「ないです…」と即答されました。私はある番組を思い出し、「チコちゃんから叱られるよ」と冗談で言いました。その場にいたみんなで互いに笑い合いました。
　ところで、あの番組、毎週とはいきませんが時々見ることがあります。普段、私たちが疑問にも思わないような素朴な疑問を最新技術で誕生したバーチャルでリアルなMCのチコちゃんが番組の出演者に尋ねるのです。知らないと、5歳のチコちゃんから「ボーっと生きてんじゃねえよ！」と叱られます。そのあと、その道の専門家などがなぜそうなのかをきちんと教えてくれる情報番組です。

「いってらっしゃーいってお別れするとき、手を振るのはなぜ？」
「かんぱーいってするときにグラスをカチン、あれはなぜするの？」
「なんで温泉旅館の部屋には、お菓子があるの？」
「なぜ静かなことを『シーン』っていうの？」
「なんで電車に乗ると眠くなるの？」
「プールに入ると、なぜ目が赤くなるの？」
「もみじ狩りは、なぜ“狩り”って言うの？」・・・

　皆さんは、これらの質問に正しい答えを出せますか？
　何より、まず上のようなことに疑問を持っていない自分がいます。そして、聞かれて「えっ？そんなの当たり前やん」と思うことや、まったく答えがわからないことが多いです。私はほぼ正解したことがありません。そのあとの映像や説明で「へぇ〜そうなんだ〜」と感心します。もちろん知らなくてもいいこともたくさんあると思いますが、一方で、物事に疑問を持つことはとても大切なことだと思います。子どもたちにとっても、身の回りのことに疑問をもったり、課題を見つけたりすることは生きていく上で非常に大事です。様々な知識も、単に先生から教えられたから…というだけでなく「なぜか？」ということを考え、きちんと説明できる力はこれからの時代、特に重要になってくると思います。
　私は、チコちゃんから叱られても、時に、ボーッとして、ゆっくりすることは必要だと思っています。しかし、「なぜか？」「どうやったらよいか？」「どうすればよくなるか？」など考え、調べたり学習したりしながら生きていくことは、とても大切なことです。その気持ちと姿勢が、その人を成長させるのではないかと思います。
　私もチコちゃんに叱られないように、もっと頑張ります…