【2月28日】地球市民
- 公開日
- 2022/02/28
- 更新日
- 2022/03/01
Kのつぶやき
新聞の一面もニュースもトップでロシアのウクライナ侵攻に関するものばかりです。死者やケガ人は日に日に増え、ロシア軍の侵攻でこれまでに民間人352人(うち、子ども14人)が死亡、負傷者は1684人(うち、子ども116人)であるとウクライナ保健省が発表したと報道があっていました。もちろん、ロシア兵にも死傷者等が出ていることは言うまでもありません。こうしている時間にも「命」が脅かされ、奪われているのです。
戦地の様子や人々の様子を見たり言葉を聞いたりしていると、本当に心が痛みます。人々が平和に暮らしていた街が砲弾を浴び破壊される。家を追われ、隣国に逃げる人、シェルターや地下駐車場に避難する人…普通の生活ができないのです。
自らの命を省みず、ロシア軍の戦車に飛び乗ったり、戦車の前にひざまづいて、戦車をとめようとする人がいました。銃を持ったロシア人兵士に詰め寄り、「わたしの国に何しに来たの?」、「ウクライナになぜ来たんだ!」と声を荒げる女性がいました。さらに女性は続けて「ひまわりの種をポケットに入れておけ。あなたが死んだらウクライナでそのひまわりが育つことになるから」と訴え、ロシア人兵士がたじろいでいる様子の映像も流れていました。
一方で、ポーランドなどからウクライナ入りする人たちがたくさんいました。国のために命をかけて戦うというのです。
真っ暗な防空壕の中で、インタビューを受けている子どもがいました。
「今日は大きな音で目が覚めたよ。それが戦争だって…。死にたくない…早く全部終わってほしい…」
涙ながらにぽつりぽつりと話すその子の姿に胸が張り裂けそうになりました。
私たちは、すべての人の命が大切にされる世の中にするための一員でなければなりません。岡田豊さん著『自考』という本の中に「地球市民」という考え方が載っていました。SDGsにもつながりますが、「地球市民」とは自分の帰属先について、国・地域という枠や、人種、宗教、文化、思想といった枠にとらわれない広い概念。まさに、日本人とか、ウクライナ人とか、ロシア人とかいう枠ではなく、地球に共に暮らすかけがえのない一人一人だという考えを私たちすべての人が持つべきときです。岡田さんはこう綴ってあります。
「日本がより日本らしくあるために、日本人がより日本人らしくあるために、国という小さな枠から抜け出して、地球市民になるんだという意識が大切になってくる気がします。日本人は時に、自分の利益を我慢してでも、他人を思いやることができる素晴らしい特徴があります。唯一の被爆国であり、平和主義を掲げる日本人。日本人は、地球市民にふさわしい資質をもっている気がします」
自分の命を大切にする。そして人の命も大切にする。それは誰であっても、どこの国に住んでいようと絶対に守られるべきことです。
世界中で「反戦」のデモが起きています。当該国のロシアでも…。SNSには様々な投稿で溢れています。現地28日には、ウクライナとロシアの代表団による停戦交渉がベラルーシの国境付近で行われるとのことです。難しい交渉ではあると思いますが、何とかよい方向にいくことを願うばかりです…