学校日記

【3月7日】節目

公開日
2022/03/07
更新日
2022/03/07

Kのつぶやき

 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は今も続いています。街が破壊されていく。人々の命があっという間に奪われていく。先日は、ウクライナ南東部の病院に1歳半のキリルちゃんという子が、男性に抱きかかえながら運ばれる様子がテレビから流れていました。その後ろには母親の悲痛な表情が…。キリルちゃんは手の施しようがなく亡くなったとのことでした。母親は号泣し、医療従事者は床にへたりこみ、ぼうぜんと宙を見つめる…本当に心が痛みます。どうやったら解決するのか…どうやったらこんな悲惨な出来事が終わるのか…。自分自身に自問自答する毎日です。一刻も早い解決を願うしかありません。

 さて、昨日をもって福岡県の「まん延防止等重点措置」が解除されました。しかしながら、まだ感染が収まったわけではありません。今後も感染対策を継続しながらの教育活動や日常生活となります。どうぞ、引き続きのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
 そしていよいよ、明日は「公立高校の一般入試」、木曜日は3年生の「修了式」、そして金曜日は「卒業証書授与式」となります。3年生のみなさんが気持ちよくこの学校を旅立っていけるよう、子どもたちとともに教職員一丸となって取り組んでまいります。
 日本教育新聞のコラム「不易流行」に次のような文章が載っていました。

 卒業や転勤の時期を迎える。人生の節となる大事な区切りの時期である。この区切りを強い節としなければ、人生という竹がすくすくと伸びることはない。卒業や転勤により、場と時が替わる。これまで過ごしてきた場と時で解決すべき課題や実現すべき成長があった。これまでの場で与えられた役目を全うしたか。これまでの時に必要な成長を遂げてきたか。やり残したものは次の場と時に回され、区切りが薄れて弱い節となる。本年度も残り一ヶ月。短くはない。これまでに育てるべきものが根気強さや好奇心であったなら、この一ヶ月で育ててみよう。出会いや関わりであったなら、関わりの薄かった人に声を掛けてみよう。この場この時に勇気を奮うことができれば課題を卒業できる。未来志向が流行である。未来のために育てるべき資質・能力がある。しかし、現在を充実して生き切る資質・能力こそが大事なのではないか。この場でしか味わえないのもがあり、この時でしか出会えない人がいる。いま、ここで喜怒哀楽しつつ必死に生きる生命力を確認したいし、育てたい。卒業や転勤の時期は、未来とともに現在や過去にも思いが巡る。別れと出会いの時期だからこそ、大切な人やもの、ことを大切にしたい。大切なものを大切にできる資質・能力を高める、絶好の時期を有意義に過ごしたい。

 竹には「節」があります。だから、竹はあんなにしなやかで簡単には折れない強さをもって伸びていくのです。人間にも「節目」というものがあります。この節目を大切にすることで、人としての強さやしなやかさを身につけ、成長していくのだと思います。
 卒業を迎える3年生だけでなく、年度末を迎える1・2年生も、そして私たち大人にとっても、この「節目」を大切にするために、わずかな時間であっても充実させ、次のステップへとしていく。それが大事なのだと思います。すべての人にとっての素晴らしい節目となるよう、この3月を充実させていきたいと思います。