121名の新入生の皆さん、ご入学、おめでとうございます！
　先ほど、担任の先生から一人一人名前を呼ばれ、しっかりと返事をしたその声には、緊張の中にも中学生になったという「喜び」と「決意」が感じられました。皆さんが入学してくることを、ここにいる先生達も、後ろにいる在校生の代表も、参加できなかった２・３年生の先輩達も、楽しみにしていました。
　今日は、皆さんの入学にあたり三つお話をします。
　一つ目は、一月の入学説明会でも話した、皆さんに目指してほしい姿「自律貢献」についてです。「自律」とは…「自分で考えて、よりよい行動をとること」「人々のため、世の中のためになる夢や目標（志）をもって、粘り強くがんばること」「立ち止まっての挨拶や掃除など当たり前のことをしっかりと取り組むこと」です。「貢献」とは…「人のために行動すること・人の役に立つことをすること」、「思いやりのある行動や気遣い・気配りをすること」そして、「地域に貢献すること・社会に貢献すること」です。いつも、「自律貢献」を覚えて、日々の生活を送ってほしいと思います。
　二つ目は、今日の出会い、スタートを、自分を伸ばすチャンスにしてほしいということです。「環境が変わる」ということに不安を感じている人がいるかもしれませんが、変わることは「大いに成長できるチャンス」でもあるのです。自分の限界を決めず、皆さんの、頑張りたい！伸びたい！成長したい！と思う気持ちこそが大切です。「どうせ、私なんて…」ではなく、「わたしならできる」「きっとできる」「必ずできる」と、かけがえのない出会いをした、友達や先輩とともに、粘り強く様々なことに取り組んでほしいと思います。
　三つ目は、たくさんの「ありがとう」を伝えてほしいということです。一昨年からの新型コロナウイルス感染症拡大の影響での多くの制限や制約がありました。また、毎日ニュースで流れている「ロシアによるウクライナ侵攻」。当たり前の幸せな日常や、かけがえのない命が奪われる。誰もが心を痛めています。今こそ私たちは、当たり前の有り難さ、生きていることへの感謝、たくさんの人やモノ、ことへの感謝の気持ちをもたなければと思います。
　「ご飯を食べることができる」「友達と楽しく遊ぶことができる」「学校に行くことができる」「運動会ができる」…日常の何気ないことに「感謝」をし、命を大切にする。そして、「ありがとう」と素直に言えるようになってほしいと思います。私は、「ありがとう」がもっともっとあふれる学校にしたいと思っています。きっと、みんなが嬉しく、幸せな気持ちになります。そうすると、御陵中学校がますますステキな学校になります。ぜひ、意識して「ありがとう」をきちんと伝えることができる人になってほしいと思います。
　「自律貢献」「出会いはチャンス」「ありがとうを大切に」、このことを胸に、楽しく充実した中学校生活を送ってください。
　最後に保護者の皆様に一言御挨拶申し上げます。本日はお子様のご入学、誠におめでとうございます。本日から、大切なお子様をお預かりいたします。御陵中学校職員一丸となって、お子様の「笑顔と未来のために」精一杯頑張ります。しかしながら、社会の急激な変化、そしてコロナ禍においては、学校だけでは不十分です。どうか、保護者の皆様には、学校教育へのご理解とご支援をたまわりますようにお願い申し上げます。
　それでは、新入生の皆さんの笑顔溢れる充実した学校生活を願い、式辞といたします。

　整然ときちんとした態度で式に臨む新入生の子どもたち…そして、新入生代表の山口明さんの一言一言を力強く述べる誓いの言葉、生徒会長である高村蒼さんの先輩としての立派で頼もしい歓迎の言葉…令和4年度、創立40周年の今年度が改めて楽しみになる入学式でした。
　あ！そうそう…
　入学式の受付前の時間に、職員玄関前の立て看板のところで、ある新入生の親子が写真を撮っておられました。すると、早朝から新入生を出迎えてくれていた生徒会役員の子が、「私が写真、撮りますよ！」と言って、ニコニコしながら写真を撮ってあげていました。その姿にとても感動した私が、「素晴らしいですね！素敵な先輩ですね！」と言うと、「ありがとうございます！」とまた一段と素敵な笑顔でお礼を言ってくれました。やっぱり、御陵中の子は本当に素晴らしいなぁと誇らしくなりました。そして、“笑顔”と“ありがとう”は、人を元気にしてくれるのだと改めて教えてもらいました。

※下の写真は、式後の学級活動の様子です。