【4月14日】人生を動かす三つの言葉
- 公開日
- 2022/04/14
- 更新日
- 2022/04/14
Kのつぶやき
熊本、大分両県で276人が犠牲となった熊本地震から今日で6年です。熊本県益城町では14日の前震、16日の本震ともに震度7を観測するなど各地で大きな被害が出ました。被災した熊本城の天守閣内部が昨年公開されるなど復興の歩みが進む一方、未だに熊本県内では95人の方々が仮設住宅で暮らされている状況です。
地震や大雨、台風などによる自然災害はいつ起きるかわかりません。近年の状況を見れば、いつどこで起きてもおかしくない状況であると言えます。常に私たちは、起きるかもしれないと思い、備えと準備をしておくことが大切なのだと思います。明日は、火災に対する総合訓練を行います。総合訓練とは、「通報訓練」「避難訓練」「消火訓練」の3つの訓練を指します。子どもたちはもちろんですが、私たち教職員がしっかりと役割を確認し、緊急時に適切に対応できるように真剣に取り組みたいと思います。
さて、今週は毎日、『生き方の教科書』から紹介しています。今日は、金城学院大学の元学長だったの柏木哲夫さんの言葉からです。
私には自分の人生を動かしていく三つの言葉があります。それは、使命、懸命、宿命という言葉です。使命というのは、作家の三浦綾子さんが亡くなる前にテレビの取材で言われていて、すごいなと思った言葉なのです。
三浦さんは、「使命というのは命を使うと書くでしょう」とおっしゃるんですね。
「私は小説を書くことが自分の使命だと思っているので、死ぬまで小説を書き続けます。いまは体を病んでいますから、小説を一冊書いたらクタクタになって、ああ、命を使ったなと実感するんです。けれども、小説を書くということは自分にとっては命を使うことで、それが使命なので、その使命を全(まっと)うしたいと思います」と。この話を伺って、使命というのは命を使うということなんだと教えられました。
それからしばらくして、今度は瀬戸内海のある小さな島で診療所をやってこられた老いた医者のことを知りました。七十五歳ぐらいですがまだお元気で、医療に恵まれない島の人たちのために自分の一生を捧げようと懸命に働いてこられたそうなんです。
その方のことを知った時、懸命というのは命を懸(か)けることなんだな、と思い至りました。その方は、自分の医師としての仕事に命を懸けてこられた。周りの人は、もういいかげんに都会に戻ってのんびりしたらどうかと言うけれど、自分はここに骨を埋めるつもりです、それが私の宿命だと思います、と言われるんです。
普通、宿命というとなんとなくネガティブな感じがありますけれども、そのお話を聞いて、宿命というのは命が宿ることなんだと思ったんです。
命を使い、命を懸けて、その結果命が宿るような人生を送る。そんな生き方ができたらすごいな、と思うんです。
「使命」「懸命」「宿命」…
なんだか私の心にずーんと響きました。私自身の使命、そしてそのことに向かって懸命に…その結果、命が宿るような人生を送ることができる。
命を大切にするということは、もちろん、自ら命を絶つようなことは絶対にしない。それと同時に、自分の命を一生懸命に使うこと、人のために周りの人のなために頑張ることだと子どもたちに話したことがあります。自分自身もそうありたいと…。
子どもたちそれぞれが自分の「使命」を見つけ、ポジティブにチャレンジしながら成長を続けてほしいと思います。その使命は、本校の教育目標にも掲げている「志」につながるものであると思います。