学校日記

【5月6日】幸せな笑顔

公開日
2022/05/06
更新日
2022/05/06

つぶやき

 昨日は、以前ひとりごとで紹介した教え子の結婚披露宴に行かせていただきました。限られた時間の中で、幸せいっぱいの教え子の晴れ姿を見ることができて、私はたいへん嬉しい気持ちになりました。中学校1年生と3年生の2回担任をさせていただき、様々なことがある学校の中で、彼女は常に「前向き」「一生懸命」そして、誰に対しても「目配り・気配り・心配り」を忘れない生徒でした。ひとりごとに紹介していたように、卒業式前40日から、生活ノートに「卒業まで残り40日、今日から毎日クラスの友達の良いところ・頑張ったことを書いていきます」と、全員の「良さ」を、毎日びっしりと書いてくれました。本当に私が作成した通知表の所見よりも立派な言葉の数々でした。とにかく、人の良さを見つけ、認め、そして常に感謝の気持ちを忘れない素敵な子でした。彼女が選んだ相手の方もとても優しそうで、誰からも慕われているようでした。そんな二人だから、たくさんの方に祝福され幸せが溢れる披露宴だったのだと思います。彼女の、そして、ご両親の幸せな笑顔に私まで笑顔になりました。私は、そんな素敵な場にご招待いただいたことをたいへん幸せに思います。
 彼女から私へのメッセージです…(本人に許可をいただいて載せています)
『本日はご多用な中、ご列席いただき、ありがとうございます!先生には、中1、中3と2回も担任をしていただいて、先生の熱い言葉と眼差しにたくさん励まされ、パワーをもらっていました!!先生は生徒一人一人を見てくださり、私に夢や目標に向かって努力することのすばらしさを教えてくださいました。そして、あの頃から周りの人のいいところを見つけるのが得意なようです(笑)。人に恵まれた人生を送ってきましたが、今後は今まで以上に周囲の人を大切にして生きていきたいと思いました。これからも温かく見守ってください!』
 いつもどんなときも人を大切にする彼女。どこまでもまっすぐで素直で優しい彼女に久しぶりに会い、この素敵なメッセージカードをいただき、あの頃のことが懐かしく思い出されました。彼女の末永い幸せを心から願います。本当におめでとう!!!

 昨日の西日本新聞の「春秋」からです…

 きょうは子どもが泣いた話を。バスの中で幼い子が大声で泣き出した。あやしても泣きやまない。若い母親はいたたまれなくなって周囲を見回した。近くの席の中年男性と目が合った。(母親)「すみません」。小声で謝ると、男性は「きょう、ちょっと嫌なことがあって…」。母親は「何を言われるのだろう」とびくびく。男性は「おじさんの分も泣いてくれる?」と笑いながら言ってくれた。母親がSNSに書いていた。「私まで泣きそうになりました」
 高校生の女の子もうるっとした。隣の町に一人で暮らす80代の祖母が入院した。ふとしたことで骨折し、動けなくなったのだ。両親と一緒に病院に駆け付けたが、新型コロナの感染対策で、入院患者との面会は許されなかった。ある日、女の子は忙しい両親に代わり、祖母の着替えを持って病院を訪ねた。「おばあちゃんに一目でも」と頼んでみたが、規則は曲げられない。肩を落として帰ろうとしたその時…「ぐうぜーん、ぐうぜーん」と言う声が聞こえてきた。少し離れた場所を、祖母を乗せた車いすがゆっくりと通り過ぎた。車いすを押す看護師が「偶然」と言いながら。かわいい孫娘の顔を見られた祖母の目から涙がこぼれた。厳密に言えば規則違反だろうが、家族と会えない患者のつらさをよく知る看護師が、安全を確認して機転を利(き)かせてくれたのだろう。その優しさにこちらもうるっと。

 人の「優しさ」にふれると幸せな気持ちになります。温かな言葉に心洗われます。素敵な笑顔は周りを笑顔にします。「優しさ」が「優しさ」を生み、「笑顔」が「笑顔」を生み、広がっていく。
 忙しくなるとギスギスしてしまう自分がいます。嫌なことがあると、態度に出てしまう自分がいます。でも、私の教え子のように、「春秋」の中に出てくる男性や看護師さんのように、人に対して、常に優しくあたたかい言葉をかけたり、思いやりある行動がとれたりするよう、心がけたいと思います。
 改めて気づかせてくれて、本当にありがとうm(_ _)m