学校日記

【5月20日】小さなことをおろそかにしない

公開日
2022/05/20
更新日
2022/05/20

Kのつぶやき

 今日、授業を見てまわっていると、理科室で1年生の理科の授業があっていました。呑山真基先生の問いかけに、子どもたちは元気よく反応していました。そのほほえましい様子に、何だかとても嬉しい気持ちになりました。やはり、子どもたちはみんな「わかりたい」「伸びたい」「できるようになりたい」と思っているのです。そして、その「わかりたい」という気持ちこそが意欲を生み、努力していくのだと思います。私たち教師は、その子どもたちの意欲を大切にし、さらに主体的に学びに向かうことができるように、事前の教材研究はもちろん、しっかりとした準備をしなければなりません。私たち教師の仕事の一番は「授業」です。授業で子どもたちに力をつけてあげられるようにこれからも頑張っていきたいと思います。

 さて、御陵中には私が赴任する前から大切にされてきた言葉があります。それが「凡事徹底」です。昨年度から「凡事徹底」の中でも「相手への敬意と感謝が伝わる立ち止まってあいさつ」と「自分自身を振り返り心を磨く無言清掃」を大事にしていこうとしているところです。以前も紹介しましたが、この言葉の本来の意味は単に「当たり前のことを当たり前に行う」ということではなく、「当たり前の小さなことを誰もまねできないくらい続けること、誰の追従も許さないくらい徹底して行うこと」です。ですから、なかなか難しいことです。
 この「凡事徹底」を実践されたことで有名なのが、イエローハットの創業者である鍵山秀三郎さんです。鍵山さんの著書『大きな努力で小さな成果を』の中に、このような言葉が載っています。

 私は学歴も地位も肩書きもありません。人生を通してやってきたことは、「誰にでもできる簡単なことを誰にもできないほど続けてきた」ということです。これが私の一貫した歩み方です。私がやってきたことは、誰でも真似しようとすればすぐに真似できることばかりです。ただ、すぐに効果が出ないから続きません。効果がすぐに出ないと、「こんなことをやっていても無駄だ、駄目だ」あるいは、「一生懸命やったってやらなくたって結果は同じだ。だったら、一生懸命やったってつまらない」という考え方がとても多いように思われます。しかし、同じではないのです。一生懸命やってもやらなくても、現時点では出た結果が同じであっても、プロセスが違うとそれから先は変わっていきます。

 いかがですか?思い当たることがありませんか?私は、これを読んだときにドキッとしました。すぐに結果が出ると、嬉しいしやる気もでるし…一方、なかなか結果がでないと「これは無駄だ」と思うすぐにやめてしまうことがありました。しかし、鍵山さんのおっしゃるように、小さな積み重ねを徹底して行うことで、必ず力はついてくるし、そのプロセスによって、「人間力」が高まっていくのだと思います。「人間力」が高まっていくことで、その先の成長や成功があるということを教えてくれていると思います。もちろん、より効率の良い方法をとることも時には大事ですが、効率や目の前の成功ばかりにとらわれてはいけないことへの戒めの言葉であると私は理解しました。鍵山さん、こんな言葉もおっしゃっています。

 小さなことをおろそかにしない…できそうにない大きなことばかり追いかけるよりも、目の前の小さなことを少しずつでも積み重ねていけば、とてつもなく大きな力になります。

 私たち教師も、地道に努力をし続けること、学び続けることが教師としてとても大切なことです。そして、私たち教師が力をつけていくことで、子どもたちの成長への一助となると思います。ですから、子どもたちにもすぐに出る結果だけを求めるのではなく、1時間1時間の授業を大事にするような「毎日の小さな積み重ね」をこれからも大切にしてほしいと思います。