学校日記

にんげん学

公開日
2022/05/27
更新日
2022/05/27

お知らせ

 令和4年5月26日(木)の6校時後に、「にんげん学」(全校集会)を行いました。「にんげん学」は、教師の様々な経験等(学生時代の話、人生で一番心に残っていること、失敗から学んだこと…等)を大人として、また同じ人間としての立場で子ども達に語ることにより、子ども達に勇気や希望を与えることを目的としています。そのことにより、子ども達が未来へ向けて志をもったり、頑張る原動力になることを目指し、月1回実施していきます。
 今回は、主幹教諭の真子が「運命の出会い」「努力は報われる」ことを話ました。

 「運命の出会い」
 みなさんは、運動は好きですか?私は、好きですが嫌いです。保健体育の先生が、「何を言っているんだ!」と思う人もいると思います。運動をすることは好きです。体を動かすとスッキリしますし、何かできるようになると達成感があるので大好きです。嫌いなところは、私の体に関することです。日常生活では、何も問題はありません。しかし、私が大好きな運動をすると、息ができなくなります。小さなときに、病院に行って検査をしました。運動誘発性喘息でした。
 運動誘発性喘息というのは、激しい運動や長時間の運動を行うと症状がでる喘息です。運動は好きだけど、全力を出すと喘息になります。皮肉にも、好きなことをすると喘息で息ができなくなる体です。私の両親は、何か治療法がないか調べ、いきついたのが「水泳」です。近くにスイミングができたこともあり、すぐに入会しました。
 小さなころは、嫌なことから逃げる少年でした。注射が嫌で、逃げ出したこともあります。顔に水がつくのが嫌で、お風呂で頭を洗うときは、シャンプーハットをして、泣きながらお風呂に入っていたそうです。スイミングも水が嫌で、泣いたり、逃げたりしていたそうです。練習後のおやつにつられ、何とか通えるようになりました。私の運命の出会いは、5歳の時に水泳に出会ったこと。その後、9歳で大会に出るようになり、中学・高校・大学まで水泳を続けました。両親は、大会のたびに見に来てくれて、応援してくれました。運命に出会わせてくれた両親に感謝しています。そして、一緒に練習した仲間にも。
 私が運動で、唯一全力を発揮できるのが「水泳」です。それに出会わなければ、きっと今の自分にはなっていなと思います。運命に出会ったら、それを大切にしてください。きっと、みなさんの宝物になります。

 「努力は報われる」
 みなさんは、何かを成し遂げるために努力したことがありますか。私はあります。1つは、先ほど話した「水泳」です。5歳ではじめ、大学までの約20年間続けました。辛いこともたくさんありましたが、仲間と両親の支えもあり、充実した競技人生を過ごさせてもらいました。目標はオリンピックに出ることでしたが、その夢は力及ばず、叶いませんでした。
 「努力が報われてないやん」と思う人もいるといると思います。でも、20年努力したことは私の財産です。悔いはありません。思う存分やり切ったこと。それで、自分で納得して引退したこと。努力したことが無駄だったと思うことはありません。みなさんには、何か一つのことをひた向きに続けたことはありますか。すぐには思うような結果がでないかもしれないけど、自分を信じて、自分の中で答えが出るまでやり切ってください。
 私が教師になろうと思ったきっかけは、父です。高校教師の父の働きぶりを見て、なりたいと思いました。しかし、簡単にはなれません。先生になるためには、教員免許状を取得し、教員採用試験に合格しなければなりません。私は、何回受験したでしょう。10回目で採用されました。9年間、失敗しました。でも、どうしてもなりたくて、試験を受け続けました。10回目でやっと合格しました。失敗しても、失敗しても、(私は、失敗したとは思っていませんが)成功するまでやりました。
 努力は報われるまで続けることを実践して、今の私がいます。みなさん、たくさん挑戦してください。たくさん前向きな失敗をしてください。すぐには成果が出ないかもしれないけど、いつか必ず報われます。人生は80年。まだまだ、これからです。現時点の失敗は、この先、いくらでもやり直すことができます。いつになるかわからないけど、あきらめず、努力は報われるまでやり続けましょう。