学校日記

【5月31日】情報と正しく向き合う

公開日
2022/05/31
更新日
2022/05/31

Kのつぶやき

 今日、子どもたちは、「ネット安全教室」と題して、各クラスでスマホをはじめネットにつながる機器(パソコン・タブレット・ゲーム機・音楽プレーヤー等)を安全に使うための学習をしました。KDDIの「スマホ・ケータイ安全教室」をいうビデオ教材を使って行いましたが、子どもたちにとっては、たいへんわかりやすかったのではないかと思います。実際に起きたトラブルをもとにつくられた3つの動画「ゲームで決闘?!」「夢中になって」「遊びにおいで」を見て、考え意見を交流する授業でした。
 1話目は、子どもたちでも夢中になっている子がいると思いますが「オンラインゲーム」に熱くなりすぎて、ゲームの中ではもちろんのことSNS上でも集団で誹謗中傷していき、ついには決闘する直前までいった、というものでした。
 2話目は、念願のスマホを買ってもらい、動画サイトやSNSにハマっていき「ネット依存」になる少女。夜中までスマホを扱い、寝不足になり勉強も手につかない。イライラして家族にも友達にも強くあたり、友達までもが離れていく始末…
 3話目は、オンラインゲームで知り合った人を信じ、ついには直接会いに行く話。ゲームで稼ぎ、高級マンションに住み、優しくて素敵な人だと思っていたが、実際は…。そして、危険な目に遭って、交番に逃げ込む少女…
 どの話も、どこかで聞いたような現実に起きていることばかりでしたが、とてもわかりやすく、その怖さを学べる映像でした。実際に、学校現場においても過去、スマホ、SNSやオンラインゲームなどに関連したトラブルは毎年のように起きています。大人の目の届かないところで起きることが多く、子どもたち自身が十分に気をつけていかなければなりません。事によっては、「命」に関わるたいへん大きな問題です。子どもたちには、今回の学習を通して、決して「他人事」ではなく「自分事」として捉え、スマホなどと上手につきあっていってほしいと思います。

 イギリスのガーディアン紙では、ロシアによるウクライナ侵攻のことを、「第一次情報大戦」と表現していました。ある報道番組でも、この言葉が取り上げられ紹介されていました。湾岸戦争やイラク戦争では、おもに報道関係者が現地の情報を伝えましたが、今回は一般の人々がスマホなどで発信している状況です。情報量は当時に比べ、格段に増えています。衛星画像を含めたくさんの映像によって、事実が明らかにされている中、それに対抗するかのような「フェイク映像」までが流れています。AI技術でつくられたゼレンスキー大統領の映像を多くの方が目にされたのではないかと思います。サンデーモーニングという番組では、これらのことに関して映像の最後にこんな言葉が流れていました。
「膨大な映像がネットやSNSで瞬く間に世界中に拡がり、影響力を増すなか、情報を巡る戦いもまた激しさを増しています」
 また別の番組でこの「情報戦」に関することが報道されたとき、この番組のアナウンサーがこんなことを言っていました。
「ある学者の方がおっしゃっていました。今の私たちが一日に得る情報量は、平安時代の人の一生分、江戸時代の人の一年分だそうです…」

 私たちは、スマホやインターネット…様々な便利なものを手に入れました。あまりにも多くの情報を目にするようになりました。しかし、一方で情報に踊らされたり、ウソの情報に惑わされたりしている現実があります。今こそ、目に見えないものをもっともっと大切にすること、そして、様々な情報を冷静に的確に判断すること、場合によっては疑ってかかることも大事なのだと思います。
 目には見えない大切な本質を決して失わないように…そして、人として大切なことを絶対に忘れないようにしなければと思います。