学校日記

【6月22日】かけがえのない命

公開日
2022/06/22
更新日
2022/06/22

つぶやき

 明日は、沖縄戦等の戦没者を追悼する「慰霊の日」です。「沖縄戦」は、太平洋戦争において国内最大の地上戦です。一般県民を巻き込んだ熾烈(しれつ)な戦闘が繰り広げられ、軍民あわせて20万余の尊い生命、財産、文化遺産を失いました。「鉄の暴風」とも呼ばれる凄まじいまでの砲撃は3ヶ月にも及び、無差別な空襲、艦砲射撃でおびただしい数の砲弾を打ち込まれたそうです。
 今朝の西日本新聞の記事からです。

 「沖縄戦と重なる」「人ごとではない」−。ロシアのウクライナ侵攻を受け、同じ地上戦を77年前に体験した沖縄県の平和資料館に、二つの戦争を結びつけて平和を願う声が寄せられている。体験者や若者の姿も目立ち、担当者は「沖縄戦を思い出し、身近に感じる人が増えている。あらためて平和の尊さについて考えてほしい」と話す。
 沖縄戦に動員されたひめゆり学徒隊の体験を継承する「ひめゆり平和記念資料館」(糸満市)では、感想用紙にウクライナへの思いを各人が増えている。
 新聞やテレビは連日、戦況を伝えており、野戦病院の様子を目にした60代女性は「(学徒隊が同院された)陸軍病院と重なる。戦争は時代が変わっても同じ光景で、とてもとてもつらい」と書いた。
 侵攻をきっかけに訪れる人もいる。「私は無力です。どうしたらいいのかわかりません。でも無力なりに、世の中が悪い方向に進まないように、立ち止まってはいけないから、ここに来ました」。22歳の学生はこう記した。
 資料館の尾鍋拓美さん(41歳)は「戦争を前に無力感を抱き、犠牲者に思いを寄せる人を受け止める場になっている。犠牲になるのは弱い人だという戦争の本質を知ってほしい」と語る。
…(中略)…
 沖縄は23日、20万人超の戦没者を悼む「慰霊の日」を迎える。浦添市の当銘清乃さん(49)は「ウクライナの惨状を見て沖縄も再び戦場になるのでは、と不安になる。平和学習の機会が減っているので、奨学生の子どもに学んでもらいたいと訪れました」と話した。

 ロシアによるウクライナ侵攻は終わりの見えない状況になっています。昨日の報道でも、ウクライナ東部ルハンシク州の完全掌握を目指し構成を強めているとのことでした。また、こんなニュースもあっていました。

 ロシアのプーチン大統領が、クレムリンで開かれた国防省や連邦保安庁などの高等教育機関の修了式で演説し、「現代の武力紛争の教訓を生かして、その兵力の構成をより完全なものにしていく」と述べている。また、卒業生たちに向かって「学んだ理論や知識は実務経験を積んでこそ生かせることを忘れてはならない」と、軍事侵攻を続けるウクライナに派遣される可能性にも言及した。

 どれだけの犠牲を払えばいいのでしょうか。たったひとつしかないかけがえのない命。戦争でなくなっていい命など決してないはずなのに…そう思います。先日の「福岡大空襲の日」、そして沖縄の「慰霊の日」、改めて戦争の悲惨さ、醜さ、愚かさを感じ、平和の尊さ、命の大切さについてみんなで考える日でありたいと思います。