学校日記

【7月11日】今一度、考える

公開日
2022/07/11
更新日
2022/07/11

Kのつぶやき

 先週金曜日、安倍晋三元首相が銃撃され亡くなるという、耳を疑うような事件が起きました。絶対に許されないという怒りとともに、とても悲しい事件です。絶対にあってはならないことです。ある番組でコメンテーターの方が言われていました。
「『命』は平等である。そのかけがえのない命を奪うことは、誰であっても、どんな理由があろうと許されない…」
 民主主義の根幹を成す選挙戦のさなかに、演説中の政治家を背後から「問答無用」に狙うという許されない犯行…。西日本新聞の報道センター長の山崎健さんは次のように述べています。「民主主義の基本は非暴力である。それに対する今回の暴挙、卑劣なテロを私たちは許さない。無念にたおれた安倍氏に追悼の意を示すとともに、この怒りを全ての読者と共有したい」
 何とも言えない胸が苦しくなる事件です。今一度、「命」「民主主義」「教育」…など、一人一人が考えていくべきことがたくさんあると思います。

 さて、先週金曜日は「地区別生徒集会」でした。その中で、中区の丸山利男区長様は、子どもたちに人として大切にしてほしいことなどをプリントにして話してくださいました。また、お話の最後に、6月26日付の西日本新聞に載っていた、お笑い芸人のゆりやんレトリィバァさんの記事の話をしてくださったとのことでした。以下、記事の要約です。

 ゆりやんさんは、小さいときからお笑い芸人になりたいと考えていた。中学校では、認められたくて、背伸びして、目立つグループに入ろうとしたがダメだった。嫌われて仲間はずれにされた。学校はいやだったけど、「いつか芸人になってやるから、見とけよ」という思いで通い続けた。中学校で出会った「英語」に興味を持ち始め、中3では、校外の英語スピーチコンテストに出場。賞はとれなかったが、聞いたまま、まねたらそれっぽく聞こえることを知り、さらに英語が好きになる。高校では、背伸びすることをやめ、本当に仲良くできる友達を大事にし、充実した高校生活を送る。その後、芸人になるための養成所へ進学。英語は完璧じゃなくても、表情やジェスチャーでも伝わることを実感し、そして「ネタ」としても、また日常でも楽しんで使っている。

 そんな、ゆりやんさんの子どもたちに対するメッセージです。
 中学校では友達を傷つけるような人がいるかもしれないけど、いじめられても「もう終わりだ」と絶望しないでほしい。大人になれば、世界が広がって楽しいことがいっぱいあるから。自分のやりたいことを見つけてどんどんやってほしい。
 私も中学時代に、ダンスやバレエを習ったり、もっと本を読んだりすればよかった。英語に力を入れて留学できたらよかった。おじいちゃんやおばあちゃんに戦争の話や漬け物の漬け方を聞けばよかった。中学時代にそう言われても面倒でやらなかったでしょうが。
 ただ、中学の時に、英語は聞いたまましゃべればよくて、恥ずかしがる必要はないと気付いてよかったです。映画も好きでよかった。興味をもつことでないと、なかなかやりませんよね。
 今は新型コロナで大変ですが、家でもできることはあります。オンライン英会話とかもありますし、本やマンガを読んでもいい。とにかく自分を大事にしてほしい、と一番言いたいです。

 きっと、きついこと苦しいこともたくさんあったのだと思います。それでも「いつかは…」とか、「絶対負けない」という気持ちで乗り越えてこられたのだと思います。そして今、多くの人に元気と笑顔を与える仕事を生き生きとされてるのです。
 生きていればいろいろな事があります。いいことも悪いこともありますが、「止まない雨はない」ということです。何より、自分の命、人の命を大事にする気持ちをもって、日々過ごしていくことが大切だと思います。すべての人が、かけがえがないたった一つの命を授かっています。そして、その命は数限りない人に支えられているということを決して忘れてはいけないと私は思います。学校ではもちろんのこと、家庭でも地域でもそんなことを、子どもたちに教え、共に考えていかなければと改めて思います。