【7月12日】「言う・伝える・伝わる」
- 公開日
- 2022/07/12
- 更新日
- 2022/07/12
Kのつぶやき
新型コロナウイルス感染症が急拡大しています。近隣の学校では、学級閉鎖や学年閉鎖などの措置がとられているところもあります。本校においても、コロナに関連する連絡が先週末より非常に増えてきました。そのため、感染の広がりの状況を鑑み、また、感染等の影響で今週末から実施の筑前大会の出場できないなどのリスクを少しでも減らすよう、本日より18日までは「原則部活動中止」としました。大会やコンクールに出場する生徒については、感染対策を講じながら練習に取り組むようにしています。各ご家庭におかれましても、引き続きの対策をお願いします。
さて、先日のひとりごとで、日本テレビアナウンサー・藤井貴彦さん著『伝わる仕組み』から、「指示から提案」「ウィットとメリット」という2つのキーワードを意識することで伝わり方が変わることについて紹介させていただきました。今回は、藤井さんの本の中に書かれている「言う・伝える・伝わるの違い」について紹介します。
私はコミュニケーションの質を「言う」「伝える」「伝わる」の3つに分けています。
「言う」はそのまま伝える。「伝える」は工夫して伝える。「伝わる」は届いたかどうかまで考えるものです。「言う」「伝える」だけでは、「伝わる」ところまでは届きません。
「言う」のはとても簡単です。思ったことをそのまま口にすればいいのです。誰の目も気にせず言いたいことを言うだけです。いまSNS上にあふれる心ない一言は、伝わり具合を想像せずに発せられたもので、日々生産され続けています。
「伝える」は、伝わり具合を考えて「言う」ことです。自分の言葉を相手が聞いたり、SNS上で見たりした場合にどう感じるだろうかと、言葉を選び直すことが「伝える」上では必要になります…
藤井さんは、その例として、作ってくれた食事の味が少し薄いと感じたときに言う言葉で説明しています。「薄いから、塩かけたい」では、食事を作ってくれた人に対して失礼。それを「すこしだけ薄いから、お塩かけてもいいかな」とすると、少し相手に対する思いやりが伝わってくる。ただ、このように言葉を調整して「伝えた」言葉でも、真意が「伝わった」かどうかは確認が必要であると述べています。さらに、「作ってもらったのにごめん!少しだけ、お塩かけてもいいかな」と、言葉足らずで隠れていたところを言葉にするという「手間暇」をさらにかければ、相手も気遣いを感じ取ってくれるのではないかと。もちろん、相手によっては、シンプルに伝えた方がいい場合もあるとも書かれています。最後に、藤井さんは次のように述べています。
初めから相手の立場でものを考えるのは難しいと思います。しかし意識するだけで、伝わり方は大きく変化します。言っているだけではないか、伝えているつもりになっていないか。日々、自問自答を繰り返すことで自然と力はついていくと信じています。伝わる仕組みを知ることが、相手と心を通わせる上でとても大切です。
私たち教師にとって「伝える」ことは大きな仕事です。そしてそれは「伝えたつもり」ではなく、相手に「伝わる」ようにしなければなりません。そのためにも、日頃から私たち自身が学ぶ姿勢をもって様々なことに取り組んだり、自分の言葉を意識して使ったりすることを大事にしていかなければと思います。やはり「相手意識」が大切なのですね…