学校日記

【7月19日】壮大な宇宙

公開日
2022/07/19
更新日
2022/07/19

Kのつぶやき

 梅雨明けはたいへん早かったものの、最近では局地的に天気が急変し大雨を降らせる状況があります。福岡でも昨夜から今日の午前中にかけて線状降水帯が発生し大雨の可能性があるとの報道でたいへん心配しました。自然の猛威は幾度となく大きな災害をもたらします。近年顕著にその回数は増えているように思います。何よりも「命」を守る行動をとることができるようにしたいと思います。
 7月16日付け西日本新聞の「春秋」からです。

 53年前の今日、米宇宙船アポロ11号がフロリダを飛び立った。5日後には宇宙飛行士のアームストロングとオルドリンが人類で初めて月面に立つ。国の威信を懸けた「アポロ計画」のハイライトの瞬間だ。計画の始まりは1961年。大統領に就任したばかりのケネディが「60年代の終わりまでに人間を月に着陸させ、安全に地球に帰還させる」と演説。背景に当時のソ連との激しい覇権争いがあった。宇宙時代を見据えた若い大統領の宣言からわずか10年以内で目標は達成された。計画はアポロ17号まで続き、計12人が月に降り立った。
 それから半世紀…。京都大と大手ゼネコン鹿島(東京)は、人間が月や火星で暮らすための住居施設の実現に向け、共同研究を始めると発表。施設内で人工的に重力を発生させ、森林や水辺など地球の生態系を模した空間も整備するとか。地球と行き来するための人工重力交通システムの研究も進める。新幹線ほどの大きさで、リニアモーターなどを利用して進む。本格的な実現は22世紀以降というが、まさに北九州市ゆかりの漫画家松本零士さんが描いた銀河鉄道の世界だ。夢物語だった月面着陸が実現してから、宇宙はどんどん近くなる。一方、米航空宇宙局(NASA)が史上最大の宇宙望遠鏡による初観測画像を公開した。46億年前の銀河団の姿を鮮明に捉え、見たことのない景色が広がる。宇宙の深遠さも思い知る。

 このコラムに出てくる宇宙望遠鏡は「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」、撮影した46億年前の銀河団は「SMACS0723」とのこと。昨年12月に打ち上げられた史上最大の宇宙望遠鏡は、地球〜月の4倍の距離に当たる150万キロ先にあり、今年6月までに機器の調整をほぼ完了し、観測データの収集を始めたそうです。これから10〜20年にわたって、世界の天文学者が利用することになると言われています。バイデン米大統領が「宇宙の歴史を望む新しい窓だ」と自慢するこの望遠鏡は、今後、さらに古い135億年前ともされる最初の銀河の探索など、宇宙の歴史を巡る研究に活用されるとのこと。
 46億年前の銀河団を撮影?と思われた方もいるかもしれませんが、6月13日のひとりごと「奇跡の地球」を読んでいただけると少しその意味がわかるかもしれません(46億年前の銀河団の写真もネット等で見ることができますのでぜひ)。
 自然や宇宙というものは、人間の想像を遙かに超えてきます。多くの研究者の方々のおかげで、私たちが通常知り得もしない世界を知ることができます。宇宙の歴史からすると人間の一生なんて「一瞬」でしかありません。しかし、その一瞬であっても、多くの「おかげさま」と奇跡の連続で生きているのだと改めて思います。
 明日はいよいよ1学期終業式、そして夏休みを迎えます。新型コロナウイルスの感染拡大もあり、感染症対策と熱中症対策をとりながらの夏休みとなると思います。まずは、各ご家庭で、1学期の振り返りと、夏休みの過ごし方や家庭での約束事など確認していただけると幸いです。どうぞ、よろしくお願いいたします。