【8月25日】あきらめない
- 公開日
- 2022/08/25
- 更新日
- 2022/08/25
Kのつぶやき
8月23日、第104回全国高校野球選手権大会で東北勢悲願の初優勝を果たした仙台育英高校(宮城県)の選手らが、決勝から一夜明けた23日、仙台市に凱旋[がいせん]しました。22日の決勝で下関国際高校(山口県)を8−1で破り、手にした深紅の優勝旗が初めて「白河の関」を越えて東北の地に到着。500人以上の市民がJR仙台駅で迎える大フィーバーの中、同校での優勝報告会に臨んだ須江航監督(39歳)は「全ての東北の人に栄冠が輝いた」と感謝の思いを表したとの報道があっていました。須江監督は、優勝を決めたあとのインタビューの最初に『宮城の皆さん、東北の皆さん、優勝おめでとうございます!』と言いました。そして、インタビュー後半、次のようなことを語られていました。
『入学どころか、多分、おそらく中学卒業式もちゃんとできなくて、高校生活っていうのは、僕たち大人がすごしてきた高校生活とまったく違うんですね。青春ってすごく密なので。でも、そういうことは全部ダメだ、ダメだと言われて。活動をしててもどこかでストップがかかって、どこかでいつも止まってしまうような苦しい中で、でも本当にあきらめないでやってくれたこと。でもそれをさせてくれたのは、僕たちだけじゃなくて、全国の高校生のみんなが本当によくやってくれて。例えば今日の下関国際さんもそうですけど、大阪桐蔭さんとかそういう目標になるチームがあったから、どんな時でもあきらめないで暗い中でも走っていけたので、本当にすべての高校生の努力のたまものが、ただただ最後に僕たちがここに立ったというだけなので、ぜひ全国の高校生に拍手してもらえたらなと思います』
須江監督の「宮城の皆さん、東北の皆さん、優勝、おめでとうございます!」や「全国の高校生に拍手を…」という言葉に、私はたいへん感動しました。子どもたち一人一人を大切にされている素晴らしい指導者の方なのだということが、言葉の端々から伝わってきました。
一方、選抜優勝校、準優勝校を破り決勝まで勝ち進んだ下関国際高校のことが23日の西日本新聞の『春秋』 に載っていました。
かつて「スクール☆ウォーズ」というテレビドラマがあった。荒れた高校に着任した熱血教師が主人公。ラグビーの指導を通じて心を通わせ、全国制覇をするまでに育っていく実話を基にした。
全国高校野球選手権大会で昨日、下関国際(山口県)が準優勝に輝いた。傑出したスター選手はいない。それでも一人一人の、ひたむきなプレーの積み重ねで勝ち上がっていった。心から健闘をたたえたい。過去の記事などで、同校に「野球版ウォーズ」の物語があるのを知った。坂原秀尚監督が就任した2005年。部室の壁は落書きだらけで、「どうせ何をやってもダメ」と無気力がまん延。万引き行為のため地方大会は出場禁止になった。地元の人でも名前を知らない弱小校。観客からはやじが飛び、勧誘に回っても相手にされない。高い目標「甲子園」を掲げての猛練習。多くがついていけずに去った。17年には重責に耐えかねて、主将までが脱走した。自宅を訪れた坂原監督は説いたそうだ。「今は苦しいだろうが、いつか報われる」。その夏、甲子園初出場。元主将は今、コーチとなって後輩たちを支えている。「弱者が強者を倒す」を信条に、休日には朝5時から練習を重ねたチームである。準優勝の栄冠よりも、あと一つ届かなかった悔しさの方をかみしめているかもしれない。だから、「おめでとう」は次の機会に。けれどこの夏、感動をありがとう。
様々な困難を乗り越え、かけがえのないドラマがそれぞれのチームにはあるのだと思います。その中で、目標に向かって一心に、そしてひたむきにプレーする選手の皆さんの姿は、キラキラと輝き、人々に感動を与えました。
私たち教師は、子どもたちの無限の可能性を信じ、決してあきらめることなく、子どもたちとともに頑張りたいと、高校生のひたむきな姿から、そして素晴らしい監督さん方の言葉や姿から学ばせていただきました。“感動”をありがとうございました!