学校日記

【9月9日】これからも…

公開日
2022/09/09
更新日
2022/09/09

Kのつぶやき

 トップページにも写真等を昨日から掲載しておりますが、1年生の自然教室はたいへん天気にも恵まれ、計画した活動が順調に進んでいるようです。あっという間の最終日です。今日はもしかすると、子どもたちが最も楽しみにしている「カッター教室」があります。大海原に出て、しぶきや海風を感じ気持ちのよい時間を過ごしてほしいです。そのあとは、昼食をとり、清掃活動。退所式をして帰校する予定となっています。ここまで、「一致団結〜みんなで協力して、新たな一歩をふみだそう」というスローガン達成へ向け、実行委員さんたちを中心に、充実した時間を過ごしているようです。

 さて、今朝の西日本新聞の「旬・ひと」という欄に、夏に行われた全国高校野球選手権大会で初優勝した仙台育英高校野球部監督の須江航(すえわたる)さんのことが載っていましたので紹介します。

 就任5年目で母校を初の頂点へ導いた。東北の野球ファンが焦がれた優勝旗を持って帰る。「100年間、開かなかった扉が開いた。宮城の皆さん、東北の皆さんおめでとう」。涙があふれた。
 遊撃手だった自身は、仙台育英高校ではほとんど試合に出られなかった。在学中、選抜大会準優勝と躍進した2001年も、役割は選手ではなくコーチ。「何をどうすれば試合に出られるのか見えなかった」と振り返る。
 苦い経験を今、生かす。チームづくりでは「何もない中ではなく、目標に向かって走れるようにしてあげたい」と、長打率や出塁率など一人一人のデータ分析を徹底。選考から漏れた選手にも数字を示す。
 八戸大(現八戸学院大)卒業後、仙台育英の系列中学校の監督となり、14年に全国制覇。「全ての選手に成長と出場機会を提供し、純粋な競争があること」という信条を実践する。今大会はベンチ入り18人を全員起用し勝ち上がった。
 「東北の代表だという意識が強い」。ライバルチームの思いも背負った。県大会準決勝で、対戦予定だった仙台南高が出場辞退。「どうやったら彼らの気持ちを持っていけるか」と考え、仙台南のユニフォームにあしらわれたオレンジ色の腕時計を購入。甲子園で身に付けて采配を振った。

 以前のひとりごとでもお伝えしましたが、須江監督の「宮城の皆さん、東北の皆さん、おめでとうございます!」と、「…すべての高校生の努力のたまものが、ただただ最後に僕たちがここに立ったというだけなので、ぜひ全国の高校生に拍手してもらえたらなと思います」という言葉は未だに私の心に残っています。
 一人一人の子どもたち、直接関わっている子はもちろんのこと、直接の関わりはなくとも、努力し続ける子どもたちをリスペクトし、すべての子どもたちへの「愛」を感じるその言葉や姿勢、信念に改めて感服します。私たち教師はそんな姿勢をもちつづけることが何より大切だと教えてくださっています。オレンジ色の腕時計にも、そんな意味があったとはまったく知りませんでした。そんな素敵な監督さんのもとで、ひたむきに努力してきた素晴らしい選手たちだからこその“優勝”なのですね…。
 しかし、たとえ“優勝”できなくてもうまくいかないことがあっても、どれだけ努力をし、人として大切なことをどれだけ学んでいるかが大切だということを、学校のリーダーとして活躍してくれている3年生、修学旅行や自然教室でまた一段と成長した2年生・1年生とともに、考え、実践していきたいと思います。