【9月14日】思うは招く
- 公開日
- 2022/09/14
- 更新日
- 2022/09/14
Kのつぶやき
2学期になり、修学旅行、自然教室という大きな行事が終わりました。たくさんの学びを得た子どもたちが、新たな目標に向かって頑張っているところです。
先生方は、子どもたちに学力をつけたい、学ぶ意欲をもたせたい、自ら課題を見つけ考え粘り強く解決していく力をつけたいと、日々授業づくりを頑張っています。今月から来月にかけては、ICTを活用し、子どもたちが主体的に学びに向かう授業を互いに見せ合い、協議し高め合っていこうとしています。教科は違っても、学ぶべきことはたくさんあります。人生、一生勉強ですね!
さて、11月12日(土)に、道徳科の授業参観とともに、「創立40周年記念『夢講座』」の講演会を実施します。講師は、株式会社植松電機代表取締役の植松努さんをお招きするようにしています。植松さんは、幼少の頃より紙飛行機が好きで、大学では流体力学を学び、卒業後に入った会社では航空機の設計も手がけられました。植松電機ではロケット開発や宇宙空間と同じ無重力状態をつくりだす微少重力の実験、小型の人工衛星開発など、様々なことにチャレンジし取り組まれています。「思うは招く。夢があればなんでもできる」という信念のもと、全国の子どもたちに夢や希望を与える講演活動もされています。植松さんの嫌いな言葉が「どうせ無理」です。この言葉を世の中からなくしたい。なくなればきっとみんな人に優しくなり、それが世界の平和にも繋がると著書の中でも書かれていました。
著書の一つである『空想教室』から「好きなことは誰にも止められない」ことについて書かれたものを抜粋要約して紹介します。
昔、日本は世界に通用するような、すごい飛行機をつくっていました。そしてそのことを面白くないと思っている国が、戦後「飛行機を作っちゃダメ」と命令しました。それにより飛行機の設計図を技術者たちはみんな燃やしてしまったのです。その中でも絶望しない人がいました。糸川英夫という技術者です。彼は「これは飛行機じゃないから」とすっとぼけて、ロケットを作りはじめました。その後そのことが発覚し、ロケット作りをやめるように圧力をかけられましたが、彼らはやめませんでした。その結果、日本は火星の向こう側に“探査機はやぶさ”を送ることになりました。はやぶさが生まれた理由がわかりますか。技術者のすごさでしょうか。全然違います。はやぶさは「やめろやめろといわれても、やめなかったから」生まれたのです。だから奇跡が起きたのです。
人生も一緒です。「やめなさい」と言われていることを、全部「はいわかりました」とやめてしまったら、自分の人生は無責任な誰かに持っていかれるだけです。何でも自分で考えて、ためしてみた方がいいのです。何でも、自分で考えてためしたおかげで、ぼくはいろんなことができるようになりました。ぼくだけではありません。すべての人にすごい可能性があります。みなさんはこれから先、人類の歴史を変えるようなすごい人たちなのです。
ほんとですよ。歴史はいつもひとりが変えているじゃないですか。サッカーの中田選手も、野球のイチロー選手も、吉田松陰さんも、エジソンさんも、はじめたときは「ひとり」なんです。みなさんも同じくひとりです。ひとりが歴史を変えるのです。これから先、マザー・テレサやスピルバーグ監督みたいになっちゃう人や、ハリーポッターのJ・K・ローリングさんみたいになる人が、みなさんの中にまざってるんです。今、わからないだけです。どんな偉人だって、自分がまさか偉人になるなんて、夢にも思わなかったのです。偉人になるための資格はありません。学校もないです。この人たちはただ「好きなことをやめなかった」からこうなっちゃっただけの話です。好きってすごいです。好きなことは、頑張れるからです。好きなことは、覚えちゃうからです。それが人間の本当の実力です。
人は必ずテストや偏差値と関係のない社会人になります。しかも社会人の時間のほうがはるかに長いです。そのとき人を輝かせる魅力のもとは、「好き」しかないのです。好きなことがあると、仲間が見つかりやすいし、力を合わせやすいです。だから好きなことはやめずに、いっぱい続けたほうがいいです。
子どもたちに「将来、どんな職業につきたいですか?」と聞いても、なかなか答えられないことも多いかと思います。しかし、「どんなことが好きですか?どんなことをしてみたいですか?」と聞くと、「あんなことやこんなこと…」と出てくる子もいます。植松さんは、好きなことを続けることと、周りが「どうせ無理」とか「あなたは無理」と言っても無視して続ければいいと言っています。何より自分自身が「どうせ無理」と思わず、自分の無限の可能性を信じ、失敗をどんどんしながらあきらめずに続けていけば必ず道は開けると教えてくれています。植松さん自身がお母様から教えてもらった「思うは招く(思い続けチャレンジし続ければ、きっと夢は叶う)」を自ら実践され、それを多くの人に伝え続けていらっしゃるのです。
11月12日の「夢講座」。私自身がとても楽しみにしています。まだまだコロナ禍ではありますが、子どもたちだけでなく、保護者の皆様、地域の皆様をはじめできるだけたくさんの方に聞いていただきたいと思っています。改めてご案内しますので、そのときはぜひたくさんの方にご来校いただきたいと思っています。