学校日記

【9月22日】何のために勉強するのか?

公開日
2022/09/22
更新日
2022/09/22

Kのつぶやき

 中間考査2日目です。子どもたちは黙々とテストに向かっています。最後まで粘り強く頑張ってほしいものです。
 さて、私は担任をしていた頃、子どもたちや保護者とともに「何のために勉強するのか?」ということを一緒に考えることがよくありました。「勉強って何であるのかなぁ…」とか「テストなんてなくなればいいのに…」という子どもたちのつぶやきから、スタートしていました。3年担任をしていたときの学級通信に載せた、ある保護者の方のご意見です。

 義務教育を終え、次どの方向に進むのかを考える岐路に立ち、『勉強しなければいけない…でも、部活がある…やる気が起こらない…』等、負けそうになりながらも、先生からのアドバイスや家族や友人の支えにより、何かしら自分に言い聞かせながら頑張っていると思うのです。事実、我が家でも、部活との両立をしなければならない中で、目前に迫る中間テストに向けての勉強も思うように進まず、〜があるから〜ができない!!という日々…。私は、出来ないならやめなさい!!と言いました。(勉強or部活)今、大変かもしれませんが、それは誰のためでもなく、「頑張った」という事実は紛れもなく自分のためですから…。頑張って努力することは心の貯金だと思ってほしいです。頑張ったことにより、精神力も強くなるし、善きにつけ悪しきにつけ、思い出も出来るし、努力することの大切さや次のチャレンジへの大きな自信につながると思うのです。きっと、今は目の前のことしか見えないので、それから逃げたくなったり、これって意味あるのかな…と思うこともたくさんあると思うけど、すべて無意味なものは一つもなく、どれも人生勉強だと思います。今は、みんなが生きてきた中では一番悩み、考える時期だと思いますが、人は何らかの形で人の役に立てる充実した人生を送れるよう努力することが必要だと思います。そうであれば、少なからずとも後悔しないように勉強することは必要不可欠だと思います。勉強がよくできるとかできないではなく、今与えられたことを全力で精一杯努力する!!私はこれから生きていく上で、このようなことが大切ではないかと思うので、今は、勉強や部活、学校での生活を頑張ってほしいと思います。このことは、今は将来どんな風になりたいとか具体的目標が定まってないかもしれませんが、目標が決まったときに大切なことだと思います。中3の大切な時期だからこそ、藤井先生が勉強について色々な定義をして、重要性や意味について考える場を与えて下さり、たくさんのアドバイスをして下さることがどんなにありがたく、貴重であるか感謝の気持ちでいっぱいです。我が子も、先生の言葉をどの位理解し、感銘を受けているのか??ですが、是非、ひとつでも心にとめて、日々過ごしてほしいと願っています。

 このときの学級通信には、他にも何人かの保護者のお考えやご意見を載せました。そのあとにこんな言葉を私は書いていました。

 結局、大人になっても勉強が必要なのです。人は一生学び続けるのです。中学校の時期は、よりよく生きていくための基礎を学んでいるのだと思います。この前、テレビで「学ぶ」ことについての番組があっていました。その中で、小学校や中学校の基礎ができていない大学生のことが話題になっていました。大学生が、小学校の分数の計算や基礎的な歴史の勉強などをしていました。大学生が入学前後に「学び直す」補習教育を『リメディアル教育』というそうです。今、様々な大学でこの『リメディアル教育』の時間があるそうです。要するに、基礎的な知識や技能を身につけていないまま、大学に入学している学生がいるということなのです。
 一方で、学内での授業はすべて英語、しかも全寮制で海外の留学生と2人部屋という大学が話題になっていました。必死で勉強して厳しい基準の点数をクリアしなければ「留年」する大学です。だから、図書館は24時間空いていて、夜中まで自主的に勉強する学生ばかり。ここの学生は皆「将来のビジョン(簡単に言うと目標や展望)」もはっきりしており、語学も堪能、そして、向上心を持ち、「学ぶ姿勢」が身についているそうです。おかげで、この大学の学生の就職率は何と、100%だそうです。有名企業が、こぞってこの大学の学生にきてほしいと言ってくるそうなのです。
 さらに、番組の中で、あるコメンテーターが、次のようなことを話されていました。
『中学生、高校生などの学生のうちは、色々な教科の勉強を通して「学び方」を学んでいる。何で「この教科を勉強するのか?」ではなく、色々な基礎的な勉強を通して「学び方」を学ぶことが大切。勉強するものの中には、生活の中ですぐに使えるものもあれば、ずっと先に使えるものもある。そして、それらの知識が、今後の色々な場面で生きてくる。だから、無駄な勉強などはない。長い人生を生きていくとき、学生のうちにしっかりと学び、「学び方」そして、「学ぶ姿勢」を身につけることこそ大事なのではないか?だから、目の前にある勉強を向上心を持って必死でやることが大事なんです…』

 各ご家庭で、こんな話題をあまりされてない方がおられたら、お子様とじっくり「勉強」や「学ぶこと」について、話す機会をつくることも大切なのかもしれません。保護者の方の様々な経験や思いを話していただくことが、子どもにとっても、とても身近に、そして心に響くことになると思います。