学校日記

【10月13日】夢があればなんでもできる

公開日
2022/10/13
更新日
2022/10/13

Kのつぶやき

 11月12日(土)の創立40周年記念「夢講座」まで、ちょうど1ヶ月となりました。夢講座の宣伝も兼ねて、当日の講師である植松努さんの本『空想教室』から、「楽(らく)そうな方ではなく、楽(たの)しそうな方を選ぶ」という章があります。
 そこには、植松さん自身の経験をもとにしたことが書かれています。
 中学高校と“赤点”の帝王だった植松さん。しかし、飛行機やロケット等に興味のあった植松さんは、「進学のため」や「テストの点数を上げるため」でなく、知りたいからと興味をもって大学以上で学ぶような勉強を自主的にしていたので、大学ではほとんど百点が取れたそうです。その後、大学を卒業し、「飛行機やロケットの仕事がしたい」という夢をいろんな人に言っていたおかげで、飛行機やロケットを作る会社に入ります。そして、旅客機や戦闘機、宇宙船も開発されます。お母さんの言われていた「思うは招く」が実現したと喜んでいた植松さんですが、その会社を、5年半で辞めることになります。(以下原文です)

 なぜなら飛行機になんにも興味ない人が、どんどん会社に入ってきたからです。彼らは新しい仕事の依頼がくるたびに「やったことがないからできません」「勉強していないからできません」と言って断り続けました。ぼくが「なんで『できない』ってばかり言うの?」と聞いてみたら、自信たっぷりに「『自分には無理です』って言っておけば、楽ができるから」と言うんです。「おんなじ給料をもらうんだったら、新しい仕事なんてやらない方が得じゃん」と言うんです。「だからできないふりをしなよ」と教わりました。
 でもぼくはせっかくのチャンスだから、いい飛行機を作りたいのです。だからがんばります。でもがんばればがんばるほど、どんどん空回りをして、まわりから浮いていきます。「よくやるわ」とさんざん陰口をたたかれました。ぼくはやがて、いい仕事ができなくなってきて、その会社を辞めることになってしまいました。そのうち、その部門はなくなりました。そして楽をしていた人たちはみんな仕事を失いました。やっぱり楽はしないほうがいいと思いました。楽をすると“無能”になるからです。
 考えてみてください。能力というものは、失敗するか成功するかの「経験」によって身につきます。「楽をする」ということは、つまり「その経験を避ける」ということです。だからずっと楽をしていたら、自動的に無能になって、誰からも見向きもされなくなります。もったいないです。人生の価値は、「誰にほめられるか?いくらもらえるか?」では決まりません。「自分の給料はこれぐらいだから、これくらい手を抜いておこう」なんて考えはじめたら、その通りの額面通りの人間になってしまいます。そんなものは人生の価値じゃないです。人生の価値は、人生の時間を使って得た自分自身の経験で決まります。人生なんて一回しかない。それなのに最短コースを選んだら、一瞬で終わっちゃうじゃないですか。いっぱい寄り道をした方が得だと思いませんか。いっぱい人に出会ったらいいです。いっぱいいろんなことやったらいいです。それこそが棺桶に入る瞬間の、自分の価値になります。一生懸命いろんな経験をしてほしいです。もしなにかに迷っちゃったときには、「自分は楽を選んでいないかどうか」だけを気をつければいい。そうしたらきっと間違えないで、今より前に進むことができると思います。

 植松さんは、「迷ったときは、楽な方ではなく大変な方を選ぼう」と言っています。楽な方、楽な方を選んでいくと、もしかすると一時的にはそれがよいことで、うまくいくこともあるかもしれません。しかし、長い目で見れば、大変な方、大変だけど楽しそうな方にチャレンジしていくことが、経験となり、その後の自分の力となり、より大きな能力や糧となっていくということを教えてくれているのだと思います。また別の人は、「困難は最大の志(先生)である」とも言われていました。さらに、多くの偉大な方が、困難や失敗を乗り越えた先にこそ成長や成功があるとも言っています。
 植松さんは、自分の興味のあること、好きなことをとことん突き詰め、強い思いや夢を持ち続け、努力を重ねていけば必ず夢は叶う。そう信じて、失敗を繰り返しながらも、「思うは招く」の精神で前に前にと進んできたからこそ今がある、と教えてくれているのです。

 そんな植松さんが、御陵中学校に来てくださいます。「『思うは招く』〜夢があればなんでもできる〜」というテーマで、約90分間の講演をしていただきます。土曜日開催でもありますし、子どもたちはもちろんのこと、より多くの保護者の方、地域の方に聴いてほしいと思っています。詳しい案内は後日いたします。コロナ禍ではありますので、希望者多数になると若干の制限は出てくるかもしれませんが、せっかくの貴重な機会、学校としてもできる限りの工夫をして開催したいと思います。楽しみにしてください!