学校日記

【10月17日】天色

公開日
2022/10/17
更新日
2022/10/18

Kのつぶやき

 先日行われた福岡県中体連陸上競技大会では、男子1500mに出場した1年生の八坂翼さんが、県で第9位という素晴らしい結果を残しました。顧問の日原教諭は、「ホントによく頑張りました!しかし、本人は入賞できなくて悔しがっていたので、またさらに頑張ってくれると思います」と話していました。
 また、トップページに載せた男子剣道部の皆さんは、優勝と紙一重の“準優勝”という素晴らしい結果を残しました。11月5日(土)に宗像中央中学校で行われる筑前地区大会へ出場します。筑紫区大会のリベンジを果たすべく“筑前優勝、県大会出場”を目指し、さらに頑張ってくれるものと思います。
 それにしても、剣道部の皆さんの戦う姿…本当にかっこよかったです!

 さて、話はまったくかわりますが…
 10月16日付け、西日本新聞の『春秋』からです。

 きょうは「世界食糧デー」。国連によると世界の飢餓人口は8億2800万人(2021年)。新型コロナ禍と地球規模の異常気象で年々増え、世界有数の穀倉地帯ウクライナを襲った戦火が追い打ちをかける。
 こんな世界で食品ロスを減らしながら、食の貧困を解決する方法はあるのか。事が大きすぎて悲観的になりそうな中で、行動を始めた若者がいる。毎週土曜日の午後2時、大分県別府市の住宅街で大学生が運営する「あまいろ商店」が開店する。ここは値札のないスーパーマーケット。野菜や果物、生花に値札は付いていない。規格外で市場に流通せず廃棄されるはずの品や農家や直売所から無償で譲り受けている。代金は客自身が決め、「お気持ち箱」に入れる。本当に生活が苦しい人たちにも気軽に立ち寄ってもらうための仕組みだ。地元の立命館アジア太平洋大の学生だった古川光さん(23)が発案した。そんなシステムができるわけない、大学生は地域に根差さない…。当初は冷ややかな声もあったが、毎週店を続け、店頭やSNSで丁寧にメッセージを発信するうち、協力してくれる農家や利用客も増えてきた。店を常設して1年半。今は学生10人で運営し、別府で就職した古川さんもサポートする。あまいろ(天色)とは晴れて澄んだ空の色。街角で始まった、未来への小さな活動は今、爽やかな秋空の下で続いている。

 全世界でいうと、食料生産量の3分の1にあたる「年間13億トン」もの食料が毎年捨てられています。日本での612万トン(東京ドーム約5杯分)廃棄は、国民一人当たりに換算すると、「全国民が毎日お茶碗1杯分の食料を捨てている」ことになるそうです。その数字を知るだけでも、とんでもない量が「廃棄」されていることがわかります。そして一方で、8億2800万人の人が「飢餓(食糧の不足によって栄養失調が続き、体調の維持が困難になっている状態)」に苦しんでいるのです。

 古川さんたちが運営する、あまいろ商店の“ミッション”は次の3つだそうです。
1 フードロスと食の貧困を同時に解決する
2 もっと多くの人にこれらの社会問題に気付いてもらう
3 もっと社会を良くしたいと思った人達が行動できる場所をつくる

 古川さんたちの取組は、課題の大きさから考えると本当に小さなものかもしれません。しかし、こういう「志」の高い方々の取組を積み重ね、それが広がっていくこと。そして私たち一人一人の認識と自覚によって改善に向かっていくのだと思います。まず、私たちがすぐにできることは、自分自身がフードロスを「0」にしていくことではないかと思います。「欲張りすぎない」「注文しすぎない」「買いすぎない」…などではないかと思います。上記のような現状を知ること、そして食べられることを「当たり前」と思わず感謝をし、日常生活を送ることが大切なのだと思います。

 フードロスの問題も飢餓の問題も、戦争の問題も…、一人一人はわずかな力であっても、力を合わせ解決の方向へと向かい、人々の心が「天色」になればと願います。