【10月28日】素敵な時間稼ぎ
- 公開日
- 2022/10/28
- 更新日
- 2022/10/28
Kのつぶやき
明日は、御陵中は登校日です。午前中に「地域清掃活動」そして、午後からはPTA主催の「GORYOマルシェ」。マルシェは、コロナ禍ということもあり、3年前とは形を変えての実施となります。本部役員の方を始め、PTA役員の皆様が何度も検討していただいての内容となります。少しでも子どもたちにとって楽しい時間となるよう、役員の皆様にはご苦労をおかけしますが、今日の準備から明日の運営までどうぞよろしくお願いいたします。
さて、今日の西日本新聞『春秋』にこんなことが載っていました。
限られた時間を有効に使いたいとネットなどで動画を早送りで見る「倍速」が若い世代を中心に広がっている。標準の1.25倍、1.5倍、2倍といった設定が重宝される。時は金なり、が加速する世の中だからこそ大切にしたい時間もある。夏の甲子園出場を懸けた高校野球の地方大会。敗色濃厚なチームは試合終盤、ねぎらいの意味も込めて3年生を代打に送ることが少なくない。
熊本県では、登場した代打の氏名と出身中学校を紹介するアナウンスが終わるまで間をつくるそうだ。球審は「素振りをして打席へ」と選手に耳打ちし、ホームベースを何度も掃いて試合再開を告げる。最初で最後の公式戦出場かもしれない。選手や保護者の胸中を思えばせかすわけにはいかない。「試合数の多い地方大会は早く早くが審判の務めだが、時間をかけていい場面もあると指導している」。同県野球協会審判協会副審判長の後藤雄一さんは、そう説明する。
海の向こうでは大谷翔平選手の心遣いが話題になった。投打で規定の数字に達した米大リーグのレギュラーシーズン最終戦は先発投手で出場した。引退する選手が打席へ入る際、わが子による愛らしいアナウンスに球場が沸くと、マウンドから離れて間を取った。感慨に浸る時間をつくったと称賛された大谷選手。高校野球の審判にも通じる。「時短(時間短縮)」ばかりが尊ばれる中、素敵な「時間稼ぎ」である。
大谷選手の心遣いのシーンは、テレビで観ていたので知っていましたが、熊本県の球審の方のことは初めて知りました。読んでいて、心があたたかくなりました。「速さ」「簡単」「便利」「省略」…などの言葉に象徴されるようなことが「良し」とされることが多い時代。しかし、時間をじっくりかけて取り組むこと、ゆったりとした時間、じっくりと味わう時間…そしてさらに、ちょっとした「気配りや気遣い」が大事にされる…「倍速」では味わえない「スロー再生」でしか味わえない良さや素晴らしさが人生にはたくさんあるということを教えてくれています。
そして私がいつも感じるのは人の気持ちを「察すること」、相手意識をもっての言葉や行動が人の心をあたたかくし、人との繋がりを深くしていくものだと思います。また、そんな言動に気づく目、気づく心を持ち続けたいと私は思います。