学校日記

【1月20日】縁あって

公開日
2023/01/20
更新日
2023/01/20

Kのつぶやき

 今日は、私立高校専願入試です。私立高校を第一志望とする生徒が受験に行っています。これまで努力してきたことをすべて出し切れるよう、心から祈っています。

 さて、今日は数回ここでも紹介した『松下幸之助パワーワード』からです。紹介されている幸之助さんの言葉は、
「人と人とのつながりには、一つの深い縁の力が働いている。縁のあったことを謙虚に喜びあい、おたがいのつながりをさらに強めていきたい」
 これについて著者の小宮一慶さんは次のように書かれています。

 「人間」とは人の間と書きますが、人と人との繋がりの間で自分は生かされているという気持ちになれば、自然に感謝の気持ちが湧いてきます。人生を変えてくれる、不思議な縁は、たしかにあります。私は若い頃、飛行機でたまたま隣り合わせた人と気が合って、その人の会社に転職したり、パーティでほんの一瞬出会った人に紹介されて、仕事の転機を迎えたり、思いがけないチャンスをいくつもいただいてきました。縁の不思議さを強く感じています。ですから、私はある意味、運命論者です。「もしもその人との出会いがなかったら、こうはなっていなかった」ということは実に多い。それが縁というものなのでしょう。
 自分の人生は、そうした有り難い人との出会いに恵まれて、それによって支えられてきた、ということが間違いなく言えます。私がいくら強い願いを持っていても、それだけでは次々といい人に出会うことはできなかったでしょう。そこにはやはり、人の知恵や力を超えた、大きな縁というものが働いていたように思います。運命と言ってもいいかもしれませんね。…(中略)… 皆さんも気づかれるはずです。そもそも、今の会社に入らなければ、今の仕事をしなければ、まず出会うはずのなかった人たちと日夜、会っているわけです。気の合う同僚も、気の合わない上司も、家族も友人も、あなたを支え、お互いを支えているのです。これを縁と言わず、何と言うでしょう。
 繋がり合って、私たちは毎日生活をし、仕事をしています。そう思えば、仕事や仲間に対する感謝の気持ちも高まるのではないでしょうか。

 これを読みながら、改めて自分自身が周りのたくさんの方への「感謝」を改めてしなければと思いました。「運命論者」であるかどうかではなく、出会いや縁を大切にすることはとても大切なことです。私は4月1日の新年度のスタートには、昨年の4月2日にもひとりごとで紹介した松下幸之助さんの「縁あって」というタイトルの次の言葉を先生方に紹介して、話をさせていただいています。

 おたがいに、縁あってこの世に生まれてきた。そして、縁あっていろいろの人とつながりをもっている。縁あって…何だか古めかしい言葉のようだけれど、そこには、また一つの深い味わいがひそんでいるように思える。
 人と人とのつながりというものは、とかく人間の個人的な意志でできたと思いやすいもので、だからまたこのつながりは、自分ひとりの考えで、いつでも断てるかのように無造作に考えやすい。
 だが、本当はそうでない。人と人とのつながりには、実は人間のいわゆる個人的な意思や希望を越えた、一つの深い縁の力が働いているのである。そうとすれば、おたがいにこの世における人と人とのつながりを、もう少し大事にしてみたい。もう少しありがたく考えたい。不平や不満で心を暗くする前に、縁のあったことを謙虚に喜びあい、その喜びの心で、誠意と熱意をもって、おたがいのつながりをさらに強めてゆきたい。そこから、暗黒をも光明に変えるぐらいの、力強い働きが生まれてくるであろう。

 時に、不満に思ったり、ストレスがたまったり、誰かのせいにしたくなったりする自分がいます。そんなとき、この言葉を思い出すと「出会い」や「縁」「人と人との繋がり」にもっと感謝し、もっと大切にしなければと思います。
 令和4年度もあと80日となりました。今一度、そんな感謝の気持ちを互いに忘れず、力を合わせ、御陵中の子どもたちの笑顔と未来のために、粘り強く頑張りたいと思います。