学校日記

【1月25日】頭がいいとは?

公開日
2023/01/25
更新日
2023/01/25

Kのつぶやき

 予想していたよりも、御陵中学校周辺は雪や路面凍結などの影響は少なく、通常登校となりました。気温は引き続き低いですが、晴れ間も見えてきました。まだまだ寒い日は続きますが、子どもたちには体調管理には気をつけ、充実した一日一日を過ごしてほしいと思います。
 また今日は、公立高校の「特色化選抜入試」が行われています。受検する3年生が自分らしく自分のことを表現できるように願っています。

 さて、児玉圭司さん著『1日1話自分を強くする成功の教科書』の中に「本当の頭の良さとはどういうものか?」というところがあります。

 私たちが誰かを「あの人は頭がいい」と評価するとき、その人の何を評価しているのでしょうか?たとえば記憶力がいい、計算が速い、難しい漢字の読み書きができる、判断が的確、思慮深い、独創的な発想をするといったことは、いずれも頭の良さとされる内容です。
 しかし、どれも頭の良さの必要条件ではあっても十分条件とはいえません。たしかに優れた能力ですが、このうちの一つか二つを満たしていても、それで「頭がいい」とは言えないと思います。特定の能力が優れていても、全体を把握する力がなければ頭がいいどころか「専門バカ」と呼ばれてしまいます。テストで高い点数をとり、がっこうの成績が良かったとしても、実際の仕事ができなければ「机上の秀才」と見られます。つまり、頭の良さというものは限定的な範囲では捉えきれず、もっと総合的なものなのです。
 記憶力や判断力。思考力や集中力。想像力や表現力。物事を意欲的に学ぼうとする姿勢。できるまで粘り強くがんばる執念。計画したことをすみやかに実践する行動力。人の気持ちを理解できる共感力。
 つまり頭がいいと評価されるのは、知性・感情・意思という「知・情・意」がバランスよく揃っている人物です。ですから、学校で勉強ができなかったからといって、「自分は頭が悪い」と悲観する必要はありません。これからの努力次第で、いくらでも「頭がいい人」になれるのです。

 昨年9月21日のひとりごとに「教養」や「学ぶこと」等について載せました。
 その最後に、『バカの壁』等の著書で知られている養老孟司(ようろうたけし)さん〈解剖学者、東京大学名誉教授〉の講演会でうかがった言葉を紹介しました。それは養老さんが尊敬する元東京大学名誉教授のある方の言葉でした。
「本当の意味で教養が身についている人というのは、他人の気持ちが分かる人のことである」
 単に「テストの点数がいいからこの人はいい」というように、一面だけを見て判断してはいけない。結局の所、世の中に出ていったときに「人間性」や「総合的な人間力」というものが、周りからの信頼へ繋がったり、身に付けた知識や技術が実際の仕事にいかされたりすることを教えてくれているのだと思います。
 中学校の勉強は大事です。しかしそれは単に入試のためではなく、将来をよりよく生きていくため、人としての幅を広げることに繋がらないといけないのだろうと思います。先行き不透明な時代であるからこそ、謙虚に学び続ける姿勢、人を大切にする姿勢、自分を大事にする姿勢、広い視野で物事を見たり考えたりする姿勢を持ち続けて、「心豊かな人」であってほしいと思っています。