学校日記

【2月28日】プロセス

公開日
2023/02/28
更新日
2023/02/28

Kのつぶやき

 昨日のひとりごと「損失回避バイアス」に関連して、田口佳史さんの『超訳論語 人生巧者はみな孔子に学ぶ』からです。

『仁者(じんしゃ)は難(かた)きを先にして獲(う)ることを後(のち)にす』
訳:優れた人は難しいとされていることに果敢に挑む。そして、そのプロセスを重視し、結果は二の次と考えるものだ。
 続けて田口さんはこう書かれています。
 目の前に難題が待ち構えていることがわかっていると、たいていの人は二の足を踏む。「失敗してみっともないことろをさらすのがいや」だからだ。しかし現実問題、失敗するかどうかはやってみなければわからない。だから結果は二の次にして、とにかくやってみる。必死で取り組む。みんなが腰のひけている、やりたくない仕事だからこそ、「私がやります」と手を挙げるのが仁者、立派な人間だとするのが孔子の考え方だ。「仁者」という言葉には、そんな精神も含まれているわけだ。だとしたら、メジャーリーグで活躍するイチロー選手は典型的な仁者だ。彼は常々、「アベレージを上げることに興味はない。結果としての数字ではなく、完璧なプレーをするために練習するんだ」と言っている。彼にとっての練習は、まさに誰にもできない難しい課題に挑み続けるプロセスなのだ。
 ビジネスではよく、重視するべきは「プロセスよりも結果」といわれるが、逆である。「結果よりプロセス」を重視し、挑戦欲を燃やしていただきたい。

 当然ながら、プロセスも結果もよければそれにこしたことはないですが、昨日のひとりごとにも載せたように、だからといって結果にばかりこだわりすぎて失敗を恐れ、何もしない、前に踏み出さないことが問題なのだと思います。
 「失敗は成功の元」「失敗は成長の糧」「失敗と書いて成長と読む」…などの言葉もありますが、何より成功や成長へ向けて、努力を積み重ねることの大切さを教えてくれているのです。努力せずにうまくいくことがあるかもしれませんが、そのことがその後の生き方の「慢心」や「過信」につながることもあります。長い人生を考えたときには、それらの気持ちや心持ちは決してよい方向にはつながりません。
 ある方が言っておられましたが、目標をもって努力をしていれば、それがたとえすぐに結果につながらなくても、努力して身に付けたものや学んだことが、その後に必ずいかされるのだと思います。
 目先のことだけを考えて、「楽をして成功したい!」と思ってしまうこともあるかもしれませんが、楽をして手に入れたものよりも、苦労して手にしたことの方が何倍も何十倍も素晴らしいのだと思います。「プロセス」を大事にする自分でありたいものです。