【9月22日】リスペクト
- 公開日
- 2025/09/22
- 更新日
- 2025/09/22
校長のひとりごと
一昨日は、筑紫区の駅伝競走大会の応援に行ってきました。子どもたちが一生懸命にタスキを繋ぎ、心を繋ぎ、応援も含め、チーム一丸となって頑張っていました。本当に素晴らしいと思います。
そして、私がはまって見ていた「世界陸上東京大会」も幕を閉じました。世界最高峰の舞台で雄姿を見せてくれる選手の皆さんに何度も感動させられました。特に日本人選手が出場すると、私が走るわけでも飛ぶわけでも投げるわけでもないのに、ドキドキとワクワクでいっぱいになりながら見させていただきました。すべての選手に心からの拍手を送りたいと思います。
競歩では、男子35km競歩の勝木隼人選手と女子20km競歩の藤井奈々子選手がともに銅メダルという素晴らしい結果でした。勝木選手は平野中学校出身、藤井選手は那珂川北中出身と、筑紫地区の選手が二人もメダルを獲得するという大変嬉しい結果となりました。藤井選手は日本記録を更新するとともに女子競歩での初のメダル獲得となりました。
藤井選手は、開幕前のケガの影響もあったとは思いますが、昨年のパリ五輪では32位という結果に終わり「絶望というか、もういいかな…とかいろいろ思っていました」と明かしていたそうです。昨日の西日本新聞にはこう書かれています。
「パリみたいな思いをしたくない」という誓いも力にして、両脚の出し方が均等になるように歩型を徹底的に見直し速度が増した。今大会前も負傷はあったが「パリの時は諦めが早かった」ことを教訓に粘り強く調整し、自国の晴れ舞台での輝きにつなげた。メダルを量産する男子と比べて「女子は弱いみたいに言われていて、ずっと責任を感じていた」と言うウォーカーが残した確かな足跡は、まだ続く。「金メダルへの一歩を踏み出せた」とさらなる高みを見据えた。
一昨日の筑紫区の駅伝大会中には、陸上専門部の先生が「速報」として、「那珂川北中出身の藤井奈々子選手が20km競歩で銅メダルを獲得しました!」といち早く会場の皆さんに伝えていました。会場からは、「おぉ~」という歓声と拍手に包まれました。世界の舞台でメダルを獲得する選手が身近な先輩の中にいることが、子どもたちにとってもいい刺激になるでしょうし、ケガや挫折を乗り越え努力し続けることの素晴らしさを改めて感じることにもつながるのではないかと思います。
もう一つ、私が今回の世界陸上を通じて感じたことがあります。それは、選手たちのインタビューや姿勢のよさです。
競技を終えたばかりのきつい中であっても、真摯にインタビューに向き合っている。しかも、志や目標が明確で、それぞれがしっかりと自分の考えや思いを素直に伝えていること。さらには、たくさんの人への感謝の気持ちを決して忘れずきちんと伝えていることなどから、「これからも応援していきたい!」と思わせる選手たちでした。
やはり人間性って大事だな…、人間力を高めることがどんな世界であっても大事だと思いました。未来を担う子どもたちがどんな道に進もうとも、周りから応援される人になってほしいし、そのためにも私たち大人が子どもたちに対してもリスペクトしながら共に成長していきたいと思います。
(ひとりごと第1078号)