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【10月21日】運がいい

公開日
2025/10/21
更新日
2025/10/21

校長のひとりごと

 今朝、職員室に新生徒会総務の7名が先生方全員の前で自己紹介と決意表明をしました。やる気を感じる元気な声で、はきはき、そして堂々とした挨拶をしてくれました。これから、総務の皆さんが口にしていた「笑顔溢れる学校」になるように頑張ってくれるものと期待しています。

 さて、言語学者の堀田秀吾さん著『科学的に証明されたすごい習慣大百科』の「運がいいと思い込む」からです。


 人間の思い込む力を侮ってはいけません。ケルン大学のダミッシュの研究チームが行った実験は、いかに思い込むことが大切かを物語る範例といえるでしょう。

 彼らは、参加者全員にパターゴルフをしてもらい、半数の人だけに「あなたの打つボールはラッキーボールです」と知らせました。すると、ラッキーボールと告げられた半数の人のカップイン率は10球中6.75回、対して告げられなかった人たちは10球中4.75回でした。なんとラッキーボールと告げられた人たちのほうが、カップイン率が35%もアップしたのです。

 また、「ラッキー」についての客観的、科学的な視点から研究する第一人者であるハードフォードシャー大学のワイズマンの調査でも、自分が幸運だと信じている人は、運を呼び込む傾向があると述べています。この調査では、自分を幸運と思う人と、不運と思う人を集め、両方に新聞を渡し、そのなかに写真が何枚あるかを探させるという実験を行っています。じつはこの新聞、ページの半分を占めるスペースに、高さ2インチを超える大きな活字で、「これを見たと実験者に言えば250ポンド(約5万円)がもらえる」というメッセージに気がつくことができるかというものでした。その結果、不運と思っている人ほど気づくことができなかったという結果が明らかになったそうです。ワイズマンは、「幸運な人と不運な人は、自分のいい運や悪い運の本当の原因についてほとんど認識していないが、彼らの考え方や行動が彼らの運命の多くを左右している」と説明しています。

 視野が狭く、行動力に乏しいと、あったかもしれない「ラッキー」を見過ごしてしまうのです。「自分はツイていない」と嘆く前に、変えられることはたくさんあります。生まれながらに運が悪い人などいないのです。大切なのは、思い込む力なのです。


 「運がいいと思い込む」ことは、「前向きさ」や「きっとできる!」と思うことだと思います。たくさんの人と出逢い、様々なチャレンジもできる私は、「運がいい」ですよね!

 明石家さんまさんの言葉に、「生きてるだけで丸儲け」という言葉があります。これはふざけているようにとられる人もおられるかもしれませんが、「真理」をついた言葉でもあると私は思っています。この言葉は、さんまさんが過去に日本航空の墜落事故機に搭乗予定だったものの、偶然にも予定を変更し難を逃れたエピソードがあるといわれています。そしてこの言葉に通じるものとして小林一茶の句には、〈はだかにて生まれてきたのに何不足〉というものがあります。この句は、生まれたときは皆、裸で何も持っていない状態で生まれてきたわけであり、生きているだけで十分ではないか、あれこれ不満ばかりいうのはいかがなものか…というような意味です。私たちが生まれ、今も生きていることは「奇跡」の連続です。そう考えると、皆「運がいい」のだと思います。そんな心持ちで、毎日を過ごせたら、物事はいい方向に変わっていく…そんな気がします。


 今日は私の母の命日です。母は、どんなにきついときも、涙を流すようなことがあっても気持ちを切り替え、「笑顔笑顔…」と、笑顔で私たち家族にも周りの人にも接していました。まだまだその境地にいない心のせまい私ですが、少しでも母を見習って笑顔で頑張りたいと思います。


(ひとりごと第1097号)