【11月29日】その一歩を!
- 公開日
- 2025/11/29
- 更新日
- 2025/11/29
校長のひとりごと
今日は大野城市の「市民総ぐるみ防災訓練」でした。本校でも9時の緊急地震速報のアナウンスとともに、子どもたちは机の下に潜り、自分の身を守る行動をとりました。「揺れが」おさまったとの放送の指示によって、全員がグランドに避難をしました。子どもたちは、グラウンドに集合・点呼を5分もかからずに終えることができました。何より、真面目に整然と避難し整列する様子を見ながら、子どもたちは本当に素直で素晴らしいと思いました。避難訓練の「振り返り」の中で、主幹教諭の田邊俊文先生からもお褒めの言葉をいただくとともに、次のような話がありました。
■大地震を他人事として考えている人がいるかもしれませんが、みんながまだ生まれていない20年前の3月に、マグニチュード7.0の「福岡県西方沖地震」が起きました。そのとき、福岡市西区の玄界島では住宅の半数が全壊するような被害がありました。そのときも大野城市では「震度5弱」の揺れがありました。大野城市は、活断層帯である「警固断層」を含んでおり、大地震の可能性は十分にありうるので他人事として考えないでほしいです。日頃からの「備え」はもちろん、このような訓練をきちんとすることが大切です。
■地震に限らず、大雨、台風、火災…など様々な災害が、いつ、どこで起きるかわかりません。そんなときに、冷静に、まずは「自分の身は自分でしっかり守ること」、これが一番大切です。命より大切なものはありません。ぜひ、命を守る行動をとってください。そして自分の安全が確保できたなら、少しでも地域や他の人の助けになる行動をとってほしいと思います。地域の中でも中学生は、地域の「担い手」として期待されています。ぜひ「共助」の精神で、活躍してくれることを願っています。
ご家庭でもこの機会に、「地震や災害について」、「地震などが起きた時の家族での約束事」「避難場所や連絡手段」「家庭内での防災のための準備」等について話されてみてはいかがでしょうか?
さて、『月刊朝礼が本気で考えた朝礼ネタ』(サンマーク出版)の「挑戦しなければ決して好機は訪れない」からです。
レーシングドライバーの佐藤琢磨さんは、2017年に世界3大レースの一つ「インディ500」でアジア人初の優勝を果たしました。2008年までF1レーサーとして活躍した佐藤さんは、33歳のとき、新たな挑戦を始めます。それがインディ500をはじめとするインディカー・シリーズへの参戦です。
優勝は40歳のとき、8度目の挑戦で勝ち取った栄光でした。レーサーとしては決して若くはなく厳しい状況のなか、挑み続けた結果です。
「ノーアタック、ノーチャンス」
佐藤さんが信念としている言葉です。「挑戦しなければ好機は訪れない」という意味です。その精神は、若き日のエピソードからもうかがえます。レーシングスクールの年齢制限がぎりぎりの20歳、しかも初心者の彼が入学を許可された理由は、本来は審査にない面接を強く希望し、熱意を伝えたからだそうです。
佐藤さんは若い世代に、「一歩踏み出さないと何も見えてこないよ」と伝えたいと語ります。何もしなければ失敗はない代わりにチャンスを失います。諦める前に、自分ができることがないか考えてみましょう。
昨日のひとりごとは「できることから…」というタイトルで、まずは動いてみること、一歩を踏み出すことの大切さについて伝えさせていただきました。佐藤琢磨さんの「ノーアタック、ノーチャンス」もまさにそのことに通じることだと思います。考えてばかりで動かない、行動しない。「失敗したらどうしよう…」と思い悩んで動かない。チャレンジしなければ確かに「失敗」はしないかもしれませんが、「成長」や「成功」もない。何度失敗しようと、それを糧にまたチャレンジをする。それが成功へのカギとなる。
大きな成功や偉大な業績、素晴らしい結果を残す人は皆、諦めずに努力し続け、挑戦し続ける人です。無限の可能性のある子どもたちにも、このことを伝え続けたいと思います。
(ひとりごと第1124号)