【12月10日】心の準備
- 公開日
- 2025/12/10
- 更新日
- 2025/12/10
校長のひとりごと
今朝の西日本新聞のコラム『春秋』からです。
地震、津波、洪水、噴火…。この地で過去に何が起きたのか。津波はどこまで到達したのか。災害の記憶を石に刻んだ自然災害伝承碑は、全国各地に立つ静かな語り部だ。国土地理院のウェブサイトには約2400カ所の碑が並ぶ。幾度も津波を経験した東北地方には、海沿いにびっしり碑が続いている。数年前、宮城、岩手の海岸を歩いた折、多くの碑を目にした。岩手県釜石市の碑にあった、中学生の言葉が忘れられない。
〈100回逃げて、100回来なくても、101回目も必ず逃げて!〉。
おとといの夜、最大震度6強を観測する地震が東日本と北海道の広範囲を襲った。テレビ画面で点滅する津波警報の赤い線に、東日本大震災の惨状がよぎる。深夜の発生に、熊本地震の恐怖を思い出した人も多いだろう。気象庁は北海道と三陸沖に初の「後発地震注意情報」を発表した。熊本地震では前震の後に大きな本震が起きた。これを教訓として、大きいのは来ないという油断につながりそうな「余震」という言葉を「後発地震」に改めた。今後1週間程度は3.11規模の「最悪のケース」も想定されるという。その確率は平常時の1000回に1回から100回に1回に高まった。警告として受け止めるしかない。
いつか起きるとされる南海トラフ巨大地震を含め、私たちが暮らす日本は地震列島である。過去を教訓として、しっかり備えれば、守れる命がある。
一昨日の夜、ニュースを見ていたら突然画面が切り替わり、「津波、逃げて!」などの表示とともにキャスターが避難の呼びかけをしていました。すべてのチャンネルで同じような表示と緊迫したアナウンスでしたので、東日本大震災を思い出し、たいへん心配しました。実際の被害状況は、北海道、青森、岩手の3道県で50人以上のケガをされた方、住宅などの火災、断水や道路被害等とのことです。また、岩手県久慈港で70cm、北海王浦河で50cmの津波を観測しましたが、人的な被害はなかったと報道があっていました。 今回、大きな被害はなかったものの、「後発地震注意情報」も出ておりまだまだ心配な日々が続きます。事前の準備をしっかりとしつつ、通常の生活を送り、冷静に対応することが大事だとのことです。願わくば、100回に1回起きるかもしれないことが、起きなければと思ってしまいます。
しかし、コラムの最後にも書かれていますが、「地震列島」に住む私たちは、誰もが自分事として捉え、物的な備えや準備をするとともに、「心の準備」もしておくことが大切なのだと思います。
(ひとりごと第1132号)