最近の記事はこちらメニュー

最近の記事はこちら

【1月29日】かけがえのない学び

公開日
2026/01/29
更新日
2026/01/29

校長のひとりごと

 今日と明日は、2年生の職場体験学習です。また、1年生は明日が職業講話となっています。職業や仕事について話を聞いたり、直接仕事場に行き、実際の仕事の様子を見たり聞いたり体験させてもらったりすることは、とても貴重な機会です。コロナ禍で多くの学校でそんな取組や体験ができなくなり、そのままやめてしまった学校も多くあると聞いています。しかし私は、できるだけ地元で頑張られておられる方々のところに出向き、働くことの意義、社会の一因としての心構えや志、仕事の裏側や苦労など様々なことを学ぶことは、これから社会を担い創っていく子どもたちにとって、大きな力になると私は思っています。その学びによって、子どもたちが自分自身を振り返り、新たな目標を持つこともあると思います。協力してくださる職場の方々には、たいへんご苦労とご迷惑をおかけすることにもなりますが、快く引き受けてくださったことに心から感謝をしたいと思います。どうそ、よろしくお願いいたします。

 そういえば、私は32年前、おそらく県内でもほとんどの学校が実施していない頃、1年生の進路学習等の担当をしているとき、先輩の先生と「進路学習」を計画しました。進学についてではなく、自分自身を見つめなおすこと、働くことについて意義などについての学習をしました。その中で、「職場取材」として、子どもたちが地域の職場を取材に行き、働くことの意義ややりがい、仕事の裏側、苦労などを取材させました。地域の方々にもたいへんよくしていただき、飲食店に取材に行った子どもたちは食事までごちそうになり、大喜びで学校に戻ってきました。そして、学習のしめくくりという意味で、講師の方に来てもらって全校生徒対象の「進路講演会」をしようと考えました。

 先輩の先生と、「みんなが知っているような有名な方が子どもたちも喜ぶよね」と考えましたが、当然ながら有名な方というのは「謝金」が高いだろうし、何よりお忙しいのでスケジュールも合わず難しいだろうと思っていました。それでも先輩の先生は、プロ野球界のレジェンドや、当時ニュースキャスターとして大活躍されている方に手紙を書き、依頼しましたがやはり忙しく日程が合わないとのことでした(そういう方々に手紙を書くその先輩の先生の凄さも感じましたが…)。

 講師が決まらず、先輩と二人でどうしようか…と悩んでいるとき、当時テレビにもよく出られていた「川合俊一さん(現日本バレーボール協会会長)」の名前が先輩から挙がりました。バレーボールをしていた私は当然ながらよく知っていますし、初めて聞いたときは「えー、川合さんとか絶対無理でしょ!」と言いました。実は先輩のご近所の方で川合さんの昔からの知人の方がおられたのです。私たち二人はその方を通じ、私たちの誠意と情熱を川合さんへの「手紙」という形で伝え、その知人の方のお力もあり、何と私たちの中学校に来てくださることになったのです。川合さんのご厚意にも感謝するとともにたいへん驚き、感動しました。私は当日の講演会まで、川合さんを歓迎するための準備を、授業で担当していた3年生の子どもたちと一緒にしました。そして当日…川合さんを乗せた車が学校へ入ってくると、校舎が揺れるぐらいの歓声が巻き起こりました。そして校長室で私と打合せ、そのあと先生方への紹介。川合さんを見る先生方の目もキラキラしていました。私は先に体育館へ行き、全校生徒ともに川合さんの入場を待ちました。そして、入場…。川合さんが入ってきたときの歓声は本当に凄まじいものでした。川合さんの講演は、ユーモアたっぷりに、バレーボールのこと、バレーを通して学んだことなどたくさんのことを話していただきました。バレー部の子どもたちと対人パスもしてくださいました。講演の中では、「人生においてチャンスは誰にでもやってくる、そのチャンスを逃さないように日頃から努力をして力をつけておくことが大切」「どんなに素晴らしい能力があっても、『素直さ』がないと絶対に伸びない」などを教えていただきました。川合さんの講演を聞かせてもらったり、様々なお話をさせていただく中で、バレーボールだけでなく芸能界でも活躍される方というのは、その人柄の魅力やオーラが凄いのだということも感じました。子どもたちにとってもかけがえのない時間となり、たくさんの勇気や元気をもらったことを今でも覚えています。

 このときの経験もあってなのか私は、こんなかけがえのない「学び」を子どもたちにさせたいという思いで、大野東中でも「夢講座」という講演会をPTAの方々のご協力をいただきながら、毎年させていただいています。今年度は昨年10月の腰塚勇人さんの「命の授業」に引き続き、2回目の夢講座として3月4日に、ロンドン五輪ゴールボール金メダリストの浦田理恵さんに「一歩踏み出す勇気~自分が変われば世界が変わる~」という演題で講演していただきます。きっとまた素晴らしいお話が聞けると思います。子どもたちはもちろんですが、多くの保護者の方々にも聞いてほしいので、ぜひお時間の都合のつく方には来ていただきたいと思っています。

 ちなみに、2月15日に川合俊一監督率いる元女子日本代表の方々をメンバーとするドリームチームと春日市選抜チームの試合が春日市で行われるというポスターが本校廊下に貼ってあり、それを見た私は、「川合さん、あのとき来てくださったな~」と改めて思い出して今日のひとりごとにつながりました(^^)


(ひとりごと第1155号)