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【2月24日】失点の乗り越え方

公開日
2026/02/24
更新日
2026/02/24

校長のひとりごと

 昨日の読売新聞のコラム『編集手帳』からです。


 米国の名門大学には、卒業式に著名人を呼び、スピーチをしてもらう慣例がある。アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏は2010年、子どもの頃、祖父から投げかけられた言葉を紹介した。「いつか分かるだろう。賢いことより、優しくなることの方が難しい」。実業家のイーロン・マスク氏が講演したのは12年だ。「高度に発達したテクノロジーは魔法と区別がつかない」「君たちが21世紀の魔術師だ」。まばゆいばかりの成功者の言葉は卒業生を揺さぶったことだろう。あれから10有余年。世界は変貌した。暴力、格差、分断。放歌的(ほうかてき:まわりを気にしないで大声で歌うこと)な技術の礼賛は影を潜め、IT成功者のイメージも変容した。金言は今、いささか色あせて聞こえるかもしれない。

 一昨年、テニスの名選手ロジャー・ファラデー氏は興味深い問いかけをした。1526試合で勝率は8割。得点率は? 答えは「わずか54%」。頂点に立つ理由は全ポイントを取るからではない。失点の乗り越え方を学ぶからだ。1点に拘泥(こうでい:こだわること)せず前へ進め。それが伝えたかったこと。

 卒業シーズンは近い。戦いはあらゆる場にある。1点の教えは長く響き続けるだろう。


 ジェフ・ベゾス氏の祖父の言葉「人に優しくすることの大切さ」は、とても大切なことです。それは人への尊敬や感謝にも通じるものであると思います。そんな気持ちが持てず、傲慢さや横柄な気持ちばかりになることへの戒めの言葉だと私は思います。

 また、ファラデー氏の言葉の意味するものはコラムにあるように「失点(失敗)から学ぶことの大切さ」だと思います。誰しも失敗します。うまくいかないことが多々あります。やればやるほど壁にぶつかります。しかし、その「失敗」こそが、自分自身の大きな糧となるし、成長のカギとなっていくのだと思います。失敗や挫折を乗り越えることがまた生きるということなのかもしれません。先日まで行われたミラノ・コルティナ冬季五輪においても、数々の選手たちがそのことを教えてくれました。だからこそ、私たちは心を揺さぶられ、感動し、勇気や元気をいただけたのだと思います。選手の皆さん方の「生きざま」に胸打たれたのです。

 来月13日は、大野東中3年生の大切な「第55回卒業式」となります。人生の大きな節目となります。そして、4月からの様々な進路先での新たなスタートの日でもあります。これからきっと、かけがえのないたくさんの出会いの中で、多くのことを学び、努力しさらに成長していくはずです。その中で何度も苦しいこと、うまくいかないこと、失敗や挫折を味わうはずです。そのときの心の持ちようが大事なのだと思います。これからも乗り越える力、立ち上がる力「レジリエンス」を大いに身に着け、志をもってたくさんのチャレンジをしていってほしいと思っています。だって、子どもたちの可能性は「無限大」なのですから…


(ひとりごと第1171号)