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【2月26日】一生勉強

公開日
2026/02/26
更新日
2026/02/26

校長のひとりごと

 2月23日付、日本教育新聞のコラム『不易流行』からです。


 雪深い山形県鶴岡市の庄内藩校致道館を訪れた。まさに温故知新の旅であった。論語の「君子学んで以て其の道を致す」に由来する致道館は、徂徠学(そらいがく:江戸時代中期の儒学者 荻生徂徠によって提唱された思想)を基本とし、論語などの古典を重視してきた。頒布(はんぷ:配って広く行き渡らせること)冊子「親子で楽しむ庄内論語」は、市内の子どもたちに配られ、学校でも活用されている。致道館の教育の特色は、天性重視・個性重視・自学自習・会業の重視である。会業とは、ゼミのように小集団で論議しながら学ぶ方法だ。子どもの個性に応じてその才能を伸ばすこと、知識の詰め込みではなく、自ら学んで考え、体得していくこと、仲間と議論することを通して、知を創出すること。今でいう「個別最適な学び」や「主体的・対話的で深い学び」に通じるものだ。

 「子曰わく、学びて思わざれば則ちくらし。思いて学ばざれば則ちあやうし」について冊子は「学ぶだけで自分でよく考えないと、その知識は確かなものにならない。その反対に、自分で考えるだけで、教えを受けたり、学ぶことをしないと、自分勝手な考えになってしまい危険である」と説いている。

 次期学習指導要領で重視される探究的な学び。子どもの主体性を重視することはもちろんだが、任せっぱなしでは深まらない。学習が孤立する危険もあり、教師の関わり方が成否の鍵となる。教師自身の探究的な学びの経験が問われる。


 教育界では、令和13年度から完全実施となる「次期学習指導要領」について、様々なところで話題になっています。学習指導要領というのは「日本全国、どの子も等しく教育を受けられるように国が定めた教育のガイドライン(説明書)」のようなものです。学校教育のルールブックみたいなものだと思っていただければと思います。学校は、この学習指導要領に沿って、公教育を行っているわけです。ただ、どのようにそれを実現していくかという方法や手立ては、各校で工夫することになります。さらには、日々の授業においては、各教科等の先生に任されているということになります。ですから、日々私たち教師が学び、教材研究に努め、子どもたちが「わかった! できた!」を実感できるような授業にしなければなりません。それと同時に、現在は教師が教え込む授業ではなく、子どもたちが主体的に学びに向かう授業が求めらています。「教師主体」の授業ではなく「学習者主体」の授業づくりということです。しかしながら、子どもたちに任せっぱなしで、教師が何もしないということではありません。そこにはちゃんとねらいがあり、様々な仕掛けや手立てが必要です。ですから、教師自身に「学び続ける」姿勢が必要なのです。それと同時に、コラムにもあるように教師自身の「探究心」であったり、「探究的な学び」の経験をしておくことが、子どもたちに探究的な学びを仕組む上でも大切なのだと思います。教育に限らず、私たち人間は様々なことに対して「一生勉強」ですね!


※来週3月4日(水)13時30分から大野東中「夢講座」です。私の願いが叶い、ロンドンパラリンピックゴールボール金メダリストである『浦田理恵さん』に大野東中に来ていただくことになりました。浦田さんは、教師を目指して大学で学んでいるとき、視力が徐々に低下し、ついには全盲となります。絶望の淵をさまよいながらも家族や様々な方々の支えと励ましの中で前を向き始めます。そんな中出会った「ゴールボール」という競技に打ち込み、ついにはメダリストとなられる…。どのようにしてその困難を乗り越えたのか? 「一歩を踏み出す」ために大切なことは? 挑戦こそが成功につながる…などについて語られるのではないかと思います。浦田さんの笑顔での優しい語りは、聴く者の心深くまで届き、きっと勇気や元気をもらうことができます。自分が悩んでいることが、ちっぽけに感じてしまうくらい、そして「一歩を踏み出す」ことの大切さを知ることができると思います。何よりまたたくさんの「学び」になると思っています。

 今回、たいへんお忙しい中に大野東中に来てくださることを、私はとても嬉しく幸せに感じています。私は、動画で浦田さんの講演を観させてもらい、浦田さんの著書「一歩踏み出す勇気」を拝読させていただき、夢講座がますます楽しみになっています。子どもたちはもちろんなのですが、一人でも多くの保護者の方にも聴いていただきたいと思っています。平日の午後ということでお忙しいとは思いますが、もし可能であれば少しでも多くの方にご来校いただきたいと思っています。事前申込がなくても構いません。「当日、急に来れるようになった!」でも構いません。せっかくの素敵な講演会ですので、皆様のご来校を心待ちにしております。どうぞ、よろしくお願いいたしますm(__)m

(写真が浦田理恵さんです!)


(ひとりごと第1173号)