【3月12日】胸がいっぱい…
- 公開日
- 2026/03/12
- 更新日
- 2026/03/12
校長のひとりごと
今日の3年生修了式で、私は2つの話をさせていただきました。「命の奇跡」と「はい!に込める思い」です。
昨日は、東日本大震災から15年でした。皆さんがこの世に「生」を受けたのは、大震災の起きた年度である、2010年、そして2011年です。日本中が大きな悲しみと困難に包まれていたまっただ中に、皆さんは、産声をあげたのです。あの日、多くの命が奪われ、たくさんの人が絶望の中にいました。けれど、その暗闇の中で、皆さんの誕生はどれほど、周囲の人々に「希望」を与えたことでしょう。皆さんの「泣き声」「笑い声」が生き残った大人たちに「それでも未来は続く」と何よりの励ましと希望、消えかけた心の灯をもう一度、灯してくれる、「奇跡の光」だったのです。ですから、皆さんは存在しているだけで、ここにいるだけで誰かに勇気を与え、誰かを救ってきたのです。あなたたちは、特別な存在なのです。ここにいるだけで素晴らしいのです。
君たちの命は単なる「偶然」ではありません。あの日、生きたくても生きられなかった多くの人の「命のバトン」を受け取って生まれてきたのです。過去にさかのぼれば、お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん……とてつもない人の命のバトンがつながれ、君たちが存在するのです。「あなたが、あなたとして生まれてくる確率は、数億円の宝くじの1等が100回連続で当たること以上に奇跡的なとんでもない確率なんです。
私たちは、たくさんの人、もの、ことのおかげで生きている、生かされている。そして、命とは、君たちが持っている「時間」そのものです。これから先も、辛いこと、いやになることがあるかもしれません。その時は、思い出してください。
君たちが生まれたあの春(3.11)、世界は君たちの誕生を、君たちの笑顔を、涙が出るほど待ち望んでいたということを! ですから、君たちは、困難の中から立ち上がる力を持って生まれてきたのです。どうか、かけがえのない「命という時間」を、どうか自分のために、そして、誰かの笑顔や幸せのために、精一杯使ってください。あなたたちが今、ここに生きている、それだけで100点満点なのですから…。自信をもって、新たな世界へ踏み出してください。皆さんの未来があの春に灯った光のように、輝くように願っています。
そして、その次に一人一人がその瞬間だけ「主役」になる呼名のときの返事「はい!」の意味と、そこに込めてほしい気持ちについて延々と話しました。子どもたちや3年部の先生方には申し訳ないくらい時間をいただき話をしました。しかし、子どもたちは真剣に聞いてくれました。目を潤ませて聞いてくれている子どもたちの姿がありました(本当に有り難い…)。
きっと、明日は、素晴らしい態度、歌、そして最高の「はい!」を言ってくれると期待しかありません。そして、私はたくさんの感動と優しさ、笑顔をくれた子どもたちに恩返しがしたいと「サプライズ」を準備しました。ところが、子どもたちと先生方から「逆サプライズ」をしていただくことになったのです。
演奏が終わって、ステージを降り、子どもたちからあたたかい拍手をもらっているとき、実行委員(元生徒会長)の竹之内さんが
「続いて、表彰に移ります。校長先生、ステージに上がってください!」
「えっ???」
「校長先生、とにかくステージへ!」
わけもわからず、ステージに上がると、
「それでは、感謝状を渡してもらいます」
と代表の生徒から感謝状とアルバム(※写真)をいただきました。そして、竹ノ内さんが
「校長先生のことが好きな人、立ってください!」
と言うと、元気な返事とともに全員が立ってくれて、『♪糸♪』を全員で歌ってくれたのです。私は、涙が止まりませんでした。あまりの驚きと喜びで涙腺崩壊でした。
なんて素敵な子どもたちなのでしょう。本当に本当に最高な子どもたちです。歌のプレゼントが終わると、今度は「全員で写真を撮ります!」と、私を囲んでくれて写真を撮っていただきました。これで終わりだと思っていると
「校長先生が退場されます。みんなでアーチを作りましょう!」
全員で作ってくれたアーチを、私は戸惑いながらも幸せをいっぱいに噛み締めて通らせてもらいました。通る時もたくさん声をかけてくれて、ハイタッチをして体育館を出ました。その先で声が聞こえたので前を見ると、なんと校長室前にも数人の3年生がアーチをつくってくれて校長室へ入りました。子どもたちの笑顔と優しい言葉、行動に胸がいっぱいでした。
3年生が教室で学活を終えて帰るときに、校門に立っていると
「校長先生、感動しました」
「校長先生、握手してください」
「校長先生、サインしてください」
「校長先生、明日写真を一緒に撮ってください」
「校長先生、明日めっちゃ返事して、校長先生を泣かせます」
「校長先生、三年間お世話になりました」
「校長先生、これ手作りのブックカバー(※写真)です。お世話になったので」…
有り難い…有り難い…心から感謝です。「明日、最高の卒業式にしようね!」と言うと、元気よく「はい!」って言って帰って行きました。明日の卒業式、本当に楽しみです。同時にさみしさがこみあげている私です。保護者の皆さま、明日は子どもたちの旅立ちの日です。日本一あたたかく素敵な卒業式になるよう職員一同準備しております。どうぞ、よろしくお願いいたします。
(ひとりごと第1184号)