【10月4日】人間の尊厳
- 公開日
- 2024/10/04
- 更新日
- 2024/10/04
校長のひとりごと
朝の打合せが終わり、校門への挨拶運動に行こうと玄関を出ると、たくさんの子どもたちの大きな声。「ん?何事だっけ?あ!今日から生徒会役員選挙へ向けた選挙活動が始まったのか…」。大きく立候補者の名前の書かれた横断幕をもった子どもたちが、「○○候補 ○○○○です!どうか、よろしくお願いしまーす!」「○○○○に清き一票をよろしくお願いしまーす!」などの呼びかけが、校舎にまで届くくらいの声で響き渡っていました(写真)。志をもって立候補した子どもたちのやる気はもちろんのこと、それを応援する仲間たち。すべての子どもたちにこの取組がまたそれぞれを成長させる一歩となってほしいと思います。最後の最後まで頑張ってください!
今朝の読売新聞に「AI時代『人の尊厳』探究」の見出しで、次のように載っていました。
AI(人工知能)時代における人間の「尊厳(ディグニティー)」について、様々な分野の研究者らが集まって研究する慶応大学の「X(クロス) ディグニティセンター」の設立記念シンポジウムが3日、東京都港区の慶大三田キャンパスで開かれた。
デジタル空間では、過激な情報で関心を引くことで経済的利益を得る「アテンション・エコノミー」が広がっている。さらにAIが大量の情報を生成し、偏った情報に囲まれることで、人々の認知が、ゆがみかねない状況が起きている。センターで共同代表を務める山本龍彦・慶大教授は、「AIが加速度的に発展する中で、人間の尊厳をいかに定義し、実現していくべきか。真の領域横断、文理融合の研究で探究する」と語った。
センターは、産業界や市民社会との連携も重視しており、企業関係者らによるアドバイザリーボード設置した。議長を務める読売新聞グループ本社の山口寿一社長もシンポジウムに出席。「AI開発の最先端では3か月刻みで局面が変わると言われる。これほど速い変化の時代は、人類は経験したことがなく、すでに未知の領域に入っている」とし、センターの活動に期待を示した。
このセンターの「設置目的」を調べると次のように記載されていました。
本センターは、このAI時代において、新たな倫理観・価値観の礎となるべき人間の「尊厳(Dignity)」について領域横断的な研究開発を行い、慶應義塾各学部・研究科等の智徳を協働させることで、慶應義塾から「Next Common Sense(次世代の認識・感覚等)」を発信することを設置目的とする。また、慶應義塾の魅力的な研究が有するアカデミックな価値を広く、素早く社会に還元し、学問を社会実装するため、過去にない新たな研究の広報方法を実践し、慶應義塾、ひいては大学の「未来像」を提供したい。
勉強不足の私には、これを読んでも実際に何をするのかがなかなかわからないのですが、勝手に解釈するとこう思います。日々、驚くべき早さで進化し続けるAI。また、「フェイク」なものがはびこっており、何が真実なのか、何が正しいのか、常識とは、普通の感覚とは何なのか、また、アナログなものが軽視され、人間本来のよさは何なのか、わからなくなるような場面もあるかもしれません。しかし、どんなに便利になろうと、どんなにAIが進化しようと、人間の尊厳(人間が持つ生命や人格を尊重し、その価値を認める態度を指す言葉)が大切にされ、人としてあたたかみが伝わる世の中であってほしいと私は心から思います。情報を見極める力をつけ、人として大切なものは何なのかを考えながら生活しなければと思います。
※P.S. 今日は、PTA役員の方々の校内参観が行われていました。授業の様子を見ていただいたり、教育環境や施設面での不備や安全面で気になることはないかなどを確認してもらったりしながら、さらによりよい学校になっていくためにご協力いただいております。
そんな中、すれ違うときに、ある保護者の方が声をかけてくださいました。
『校長先生、いつもたいへんお世話になっております。今度、卓球部の試合、また見に来てくださいね!』
「あ、こちらこそお世話になっています。ぜひ、(スケジュールが空いていれば)行かせていただきます!」
そして、持たれていたスマホを指して、こんな嬉しいことを言っていただきました。
『いつも、ホームページ見させてもらっています。続けるって本当にすごいですね!』
私に笑顔で声をかけてくださる保護者の方がいらっしゃることが嬉しいですし、ホームページを見てくださっていること、そして褒めてくださることが何より嬉しい私です。前任校のときコロナ禍になってはじめた「校長のひとりごと」。何度も挫折しそうになりながらも、応援してくださる方がいらっしゃるので何とか頑張れています。
大野東中ではもう少しで300回、通算では900回に届きそうです。「ちりも積もれば山となる」「継続は力なり」で、私にも少しは力がついていればいいのですが…。今日も声をかけてくださった方の笑顔と言葉を力に頑張らなければと思った私のひとりごとです。