【10月10日】人類への貢献
- 公開日
- 2024/10/10
- 更新日
- 2024/10/11
校長のひとりごと
私が大好きな合唱の季節です。毎日、学校には子どもたちの素敵な歌声が響いています。今日は第1回目の「合唱リハーサル」が行われていました(※写真は2年生の様子です)。これから本番までの残り2週間でどのように各クラスが仕上げていくのか楽しみです。心をひとつに素敵なハーモニーを奏でてほしいと思っています。
さて、今朝の西日本新聞のコラム『春秋』からです。
今年のノーベル賞ウィークも中盤を迎えた。日本人の受賞の有無に注目が集まりがちだが、新たな発見や研究が人々の暮らしをどう変えたかを知る機会でもある。受賞予想では多くの名が挙がる。スウェーデンの王立科学アカデミーは選考過程についてかん口令を敷き、情報管理している。だが、昨年の化学賞では正式決定前にアカデミーが情報を漏らすミスが。発表4時間前、受賞者を記したメールを地元メディアに間違えて送ってしまった。
もともとノーベル賞は、ある間違いがきっかけで誕生したとの逸話がある。1888年、アルフレド・ノーベルの兄が他界した。フランスの各新聞社は本人と取り違えて、「ダイナマイト発明者、逝去」と報じた。ある社はダイナマイトが多くの命を奪ったことを踏まえ「人類に恩恵をもたらしたとは思えない人物」と酷評した。後で訂正記事が出たが、思いがけない誤報で自分の訃報に接したノーベルはその悪評にショックを受けた。7年後に遺言書に託した。財産で基金を設立し、毎年その利子を人類に最大の恩恵をもたらした人に与えること。物理学、化学、生理学・医学、文学、平和の5分野で選ぶことを。
今夜は文学賞、あすは平和賞と続く。受賞者の国籍は関係ない。毎年誰かが選ばれ続けること、それ自体に意味がある。こんな世界でも、人間はより良い世界を希求し歩んでいるのだと、感じられる賞である。
毎年話題になる「ノーベル賞」。現在は、1969年から創設された経済学賞を入れて6分野で選出されています。なぜ「ノーベル賞」が凄いのか?スマホに搭載されている生成AIで調べたところ…
1 各分野で「人類に最大の貢献」をした人に贈られることから、これを受賞したということは、人類の進歩に大きく貢献した証明になる
2 ノーベル賞の選考は非常に厳格であり、世界中の専門家によって審査されます。したがってその研究や業績が世界的に認められたことになる。
3 ノーベル賞は1901年から続く歴史と伝統のある賞。今まで多くの偉大な科学者や思想家が受賞しており、ノーベル賞のブランド力は非常に高い
4 ノーベル受賞者の発表は世界中で注目を集め、その研究や功績は社会に大きな影響を与え、新たな研究や開発を促すことにつながる
という内容のことが出てきました。また、NHKオンラインにはこんなことが載っていました。
ノーベルが生まれたのは1833年、亡くなったのは1896年、日本でいえば幕末から明治時代の間を生きた人。その間だけでもアヘン戦争やクリミア戦争、普仏戦争などがあり、ヨーロッパ各地で戦争が起こっていた時代。そんな時代は、国王などが自国民に賞を与えることはあっても、外国人に賞を与えるようなことはとても考えられない時代。“国際平和”という考え方も広がっていないような時期に、国籍を問わず、仮に外国人であっても賞を与えるというのは、時代に先駆けた画期的な考えだったと。
ちなみに、1901年第1回ノーベル賞の賞金は、スウェーデンの通貨で15万クリーナ。これは当時の大学教授の年収20年分に相当とのこと。今だと日本円で2億円くらい?でしょうか。現在はこの賞金を超えるような「賞」が他にあるようですが、異なる分野への広がり、毎年行われること、そして120年の歴史など総合的に見ると、やはり世界的に権威のある賞だといわれます。
2024年のノーベル化学賞に、米ワシントン大学のデビッド・ベイカー教授(62)、英グーグルディープマインド社のデミス・ハサビスCEO(48=英国籍)とジョン・ジャンパー氏(39=米国籍)の3氏に授与するとの報道がなされていました。受賞理由は「計算によるタンパク質の設計」と「タンパク質の構造予測」、コンピューターと人工知能(AI)を駆使した生命科学への貢献を高く評価したとのことでした。ノーベル物理学賞に続き、AIの研究者が受賞するのはノーベル賞120年の歴史の中で初めてとのこと。やはり、“AIの時代”であることがわかります。
時代を象徴し、人類に最大の貢献をした人、研究等に贈られるノーベル賞。これが、人類の進歩に大きく貢献するとともに、世界の平和にも、人類の幸せに繋がるものであってほしいと思います。