【4月11日】笑顔で待ってます!
- 公開日
- 2023/04/11
- 更新日
- 2023/04/11
校長のひとりごと
午後から出張で、先生や子どもたちの入学式準備の様子をあまり見ることができなくて残念でした。しかし、15時過ぎに戻ってくると、新入生を迎える準備はほとんど終わっていました。きっと、皆さんが心をひとつに力を合わせ準備してくれたことがわかりました。2年生・3年生も、先生方もみんな、新入生の入学を心待ちにしています。
新入生の皆さん、元気に登校してくださいね!
さて、今朝の西日本新聞のコラム『春秋』からです。
高校野球なら甲子園、柔道と剣道は日本武道館、陸上やサッカーは国立競技場など、スポーツの各競技には「聖地」と親しまれる場所がある。競泳の日本選手権や国際大会の舞台となってきた東京辰巳国際水泳場が3月末、閉館した。
一昨年の東京五輪とパラリンピックの水泳会場として新設された東京アクアティクスセンターであった日本選手権。7月に福岡市で開催される世界選手権の代表を目指すトップスイマーが集結した新たな聖地で、輝きを放った一人が池江璃花子選手だった。4冠を達成したバタフライと自由形で代表に選出された。白血病から復帰後、個人種目での代表入りは初めて。治療とリハビリでプールを離れ、退院から1年半でリレー種目に出場した東京五輪までの歩みは「奇跡」と表されたが、達成感や充実感はなかったという。
「復帰してからは悔し涙ばかり。ふがいない。(現状では世界と)戦えないという悔しさを経験した。強くなりたいと、あらためて思わせてくれた」。
五輪後の取材で聞いた言葉、見た瞳には向上心、自分を信じて最善を尽くす信念の炎が宿っていた。けれど現実は厳しい。「筋力を戻すには時間がかかる」との周囲の指摘通り、昨年は結果が出せず苦しんだ。今大会は力強い泳ぎと、これまで流した悔し涙を隠すかのような笑顔が印象的だった。さらに成長した池江選手の姿に期待できる今夏が待ち遠しい。
2018年の日本選手権では、6冠を達成し絶好調だった池江選手。翌年2019年2月に白血病と診断され長期の入院生活を強いられた池江選手。当時のコメントは…
「思っていたより、数十倍、数百倍、数千倍しんどいです。三日間以上ご飯も食べれていない日が続いています。でも負けたくない」。
「死にたい」とまで思った池江選手は、2019年12月に退院し、2020年春から「復活」を目指しリハビリとトレーニングの日々。そしてその後、努力し続け、まさに「奇跡的」な活躍で世界水泳代表にも選ばれたのです。
以前のある番組で松岡修造さんとのインタビューで、池江選手はこんなことを話していました。
「病気になって、水泳ができなくなって、水泳をすることが当たり前だったし、普通に生きて、当たり前に生きて。“ここにいる”っていうのが当たり前になっていた。けど、それは私にとっては全く違って、ここにいることが奇跡、生きていることが奇跡。気持ちがそういうふうに変わりました。病気になってよかったとかは1ミリも思わないんですけど、病気になって学んだことが多いから、1回でもそういう経験をして、自分が今どういう立場で、どういう気持ちで生きていくべきか考えさせられた。自分の人生にとっては、大きな“ターニングポイント”にもなるんじゃないかと思います」
これだけ苦しい思いもしたからこそ、命の尊さ、生きていることの素晴らしさを身にしみて感じていらっしゃるのだと思います。だからこそ、命を大切にすることはもちろんのこと、その命を使って精一杯に生きること、誰にも負けないくらい努力することの大切さを身をもって示してくれているのだと思います。
人間には無限の可能性があります。明日入学してくる新入生も皆、無限の可能性があります。どこまでも伸びるかは誰にもわかりません。しかし、きっと皆頑張りたい、成長したいと皆思っているはずです。そんなかけがえのない一人一人を、全力で応援する大野東中でありたいと思います。
明日…笑顔で待ってます!(^_^)