【4月17日】私の尊敬する方
- 公開日
- 2023/04/17
- 更新日
- 2023/04/17
校長のひとりごと
午前中、私にあるお客様が訪ねて来られました。実はその方、前任校の用務員さんです。私はその方と5年間一緒に仕事をさせていただきました。
その方は、いつも朝早くから夕方まで、誠心誠意仕事をされる方でした。私なんかよりもはるかに人生の先輩であるのですが、朝の仕事が一通り終わり座って少し休まれていても、私に気づくとイスからすっと立ち上がり、丁寧な挨拶をされる方でした。前任校の5年間でどれだけお世話になったかわかりません。学校中をきれいにしていただきました。時には働き過ぎて周りが心配するくらい、学校のため、先生方のため、保護者のため、子どもたちのために尽くしてくださったのです。
その方のモットーは「先生方や保護者の方などから頼まれたことは先延ばしにせず、真っ先に取り組む」ことでした。ですから、先生方も保護者の方もみんなが頼っていましたし信頼していました。校長室もその方のおかげでどれだけきれいになったかわかりません。学校中がきれいに、そして整理整頓されたのです。
その方の責任感の強さ、周りへの「気配り力」の高さ、仕事へのこだわりや誇り、礼儀正しさ…私は心から尊敬していました。そんな私の尊敬する方が、わざわざお休みの今日、私を訪ねてきてくださいました。そして、「校長先生にはたいへんお世話になったから…」と、手には素敵な蘭の花(上の写真中央)とお菓子をもって…。
私は恐縮しました。私がどれだけの言葉を並べても足りないくらいお世話になった方です。私が校長室に蘭の花などを自分で買ってくると、進んで水やりやお世話までしてくださいました(いつも申し訳ないと思いながら甘えてしまっていた私でした)。そのおかげで、蘭の花は新しい芽を出しつぼみができ、1年近く花が咲いていました。花屋さんに見てもらうと、「通常こんなことはめったにないです。日当たり、温度、湿度、水やりの量などがこの蘭にとって、最高の状態なのでしょうね」
とおっしゃっていました。その方は、お休みのときでも気になれば来てくださって、水やりや状態を見てくださったり、それ以外のことまでしてくださいました。
先ほど話しながら、「校長先生の様々な言葉やひとりごとを読みながら、自分自身を振り返ることができました。何より私は、校長先生のおかげで楽しく仕事をさせていただきました。感謝してます…」と。さらに、「校長先生がいつも言われていた“目配り・気配り・心配り”はよく覚えています」と私が嬉しくなるような言葉を言ってくださいました。
私は思います。やはり、どのような仕事であっても、自分の仕事に誇りをもって誠意を尽くして取り組むことが大事であるということ。そして人は出会いによって、大きな“学び”をいただけるし、それが自分が変わっていく、成長していくチャンスになるのだということを。
私はその方とかけがえのない出会いをさせてもらいました。そして、その方から「人として大切なこと」をたくさん教えていただきました。自分自身がどれだけ成長できたかはわかりませんが、感謝の気持ちでいっぱいです。
今日、久しぶりにお会いし、改めて“利他の心”を体現されている方だと、さらに尊敬の念が強くなりました。
本当に本当にありがとうございますm(_ _)m いただいた蘭、大事にいたします…
またいつでもいらしてくださいね!