【6月8日】将来の糧
- 公開日
- 2023/06/08
- 更新日
- 2023/06/08
校長のひとりごと
人間学を学ぶ月刊誌『致知(ちち)7月号』に、インターハイ六連覇中の中村学園女子高校剣道部監督の岩城規彦さんと、全国優勝常連校の箕面自由学園高校チアリーダー部監督の野田一江さんの対談が載っていました。その中で、大切にしていることや共通点などについての話がなされていました。以下、お二人のお話の一部を抜粋して載せます。
[岩城監督]
◆日本一になったあと新チームになったら、また山の頂上からふもとまで下りて、生徒とともに一から登っていく姿勢で手を抜かず練習に打ち込むことが大事です。
◆うちは全寮制なんですけど、一人一人が「毎日これをやる」という自己制約を決めています。それはスリッパをそろえる、ゴミが落ちていたら絶対に拾うとか、本当に小さなこと。しかし、その小さなことを毎日やり続けることが、絶対にぶれない自信に繋がっていくのだと確信することができました。
◆剣道をやる目的は人間形成で、目標が日本一だと掲げています。剣道を学ぶのではなく、剣道を通じて人生を学ぶ。歳を重ねるうちに、皆いつかは剣道をやらなくなりますよね。でもその時、最後に残るのが小手先の技術ではなく、学びだと思います。その学びが実は一番の将来の糧になっていくと思います。
[野田監督]
◆(岩城監督に、チア部の生徒のハキハキとした挨拶が素晴らしいことを褒められたことに対して)挨拶は大事ですよね。でもきちんと立ち止まって目を見て挨拶できる部も他にあるのでうちの子たちはまだまだです。
◆日本一をとり続けられる理由の一つは、失敗を恐れずチャレンジし続ける積極性が部の基本姿勢として根付いているからだと感じています。
◆そもそも、チアリーディングという競技自体が人に元気や勇気、笑顔を届けるもの。その時に、ただやみくもに「頑張れ」と言うだけではなく、様々な本を読み、いろいろな人の人生体験や考え方、哲学などを学んだ上で誰かを励ませたら、本当に最強のチアリーダーになれると思うんです。
お二人とも、挨拶や礼儀、感謝をすることなど含め、いかに人間性を磨くか、人間力を育てるかを日頃から徹底されていることが伝わる対談でした。一流の選手、一流のチームはやはり、単なる技術の向上だけを目指すのではなく、人間力を高めていくことが、結局は技術を高め、チーム力を上げていくことに繋がると徹底されている。そして、○○というスポーツ等を通して、人として成長していくことが最も大切なことだと教えてくれています。
今日も大野東中の子どもたちは、今月・来月と行われる中体連の大会やコンクールへ向けて精一杯に練習しています。その中で仲間とともに様々なことを学び力をつけています。これまでに培い高まった心と技、そしてチームワークで、思う存分力を発揮し、一つでも前へ進んでもらいたいと切に願います。