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【6月19日】平和について考える

公開日
2023/06/19
更新日
2023/06/19

校長のひとりごと

昨日・一昨日とソフトテニス、野球、サッカーの筑紫区中体連の大会が行われました。やはり子どもたちの頑張る姿は素敵だと心から思います。まだまだ今週も大会が続きますので、体調とケガには気をつけながら、試合に臨んでほしいと思います。
 さて、本日6月19日は「福岡大空襲の日」から78年目となる日です。総務省のホームページには次のように書かれています。

 1945年6月19日夜、10時ごろに警戒警報が発せられ、やがて警報は空襲に変わった。間もなく夜空にB29が2〜3機不気味な爆音を響かせ、探照燈が機影を追うなかで高射砲が散発的に炸裂した。そして、始め市内の東部ならびに西部の両地区に焼夷弾が投下され、発生した火災を目標に、後続機がその中間に投弾した。少数機編成で次々に飛来するB29、夜空にきらめきながら油脂焼夷弾の雨が、市の中心部を始め、市南西部方面にまで降り注ぎ、全市は火の海に包まれ、約2時間にわたる空襲で、伝統ある福岡の街は一望の焦土と化した。
 被災面積は3.78km2に及び、被災戸数1万2,693戸、被災人口6万599人を数え、死者902人、負傷者1,078人、行方不明者244人を出した。西部軍関係の施設を始め、官公庁、学校、会社、工場、商店街から一般民家に至るまで、多数の建物が被弾炎上し、交通、通信、電気、ガス、水道などの公共施設も甚大な被害を受け、都市としての機能は壊滅的な状態に陥った。劫火(こうか:世界を焼き尽くすほどの大火)の中に肉親や住まいを失った人々にとって、忘れることのできない悪夢の一夜であった。

 第2次世界大戦での軍人、民間人の犠牲者は全世界で5000万人〜8500万人といわれています。これは当時の世界人口の2.5%以上ということです。日本人の犠牲者は310万人、もちろん福岡大空襲で亡くなった方も含まれています。この数字を見るだけでも途方もない人の命が奪われていることに驚かされますが、そこには、一人一人の幸せや家族があったことを決して忘れてはいけません。
 このような悲惨な出来事を乗り越え、現在、戦争や紛争のない平和な社会でなければいけないはずなのに…。世界を見渡せば、ロシアのウクライナ侵攻。また、「アフガニスタン紛争」「シリア内戦」「クルド対トルコ紛争」「リビア内戦」「イエメン内戦」などは、さらに長期に渡っており、終わりが見えません。今もなお、世界中で多くの命が奪われ、多くの子どもたちが犠牲になっているのです。中には、兵士として戦闘に参加し、他者の殺害を強要されることもあり、心身に大きな影響を受けています。満足のいく教育も受けられず自暴自棄になるなど、「負の連鎖」が続いています。
 日本でも最近凶悪な事件などはありますが、それでも当たり前に子どもたちが登校し、授業が行われ、休日には中体連の大会が行われている。子どもたちのひたむきに頑張る姿、笑顔溢れる姿を見ることができる幸せ…。今の平和は多くの人の命と努力によって成り立っていることを忘れてはいけません。
 大野東中学校では、各学年において「平和学習」を行っています。また、朝の会・帰りの会を含めて様々な場面で、子どもたちと共に考えていきたいと思っています。
 福岡大空襲で犠牲になられた方々のご冥福をお祈りするとともに、「平和」について改めて考える一日でありたいと思います。