最近の記事はこちらメニュー

最近の記事はこちら

【7月6日】目・頭・心

公開日
2023/07/06
更新日
2023/07/06

校長のひとりごと

 本日の西日本新聞『春秋』からです。

 福岡県みやま市の長岡広通さん(68)は小学校の校長を長く務めた。5年前に市教育長を退任後は「自分への挑戦」と本紙のこだま欄へ投稿するようになった。元来の野鳥好きもあり、本紙写真コンテストへの応募を欠かさない。
 めいの望悠(みゆ)さん(31)はバレーボールVリーグ、久光スプリングスの選手。胸に刻む「目は高く、頭は低く、心は広く」の言葉は高校1年の冬、病で失った父からの教えでもある。2016年のリオデジャネイロ五輪で日の丸を背負った後は膝の大けがに繰り返し見舞われ、期待された東京五輪のコートに立てなかった。復活への道を思うように進めない焦りに何度も悔し涙を流した。
 「電話で助言を求められるたびに私の方が教えられる」と広通さん。伯父だからではない。目標に向かって共に頑張っていける関係と思うから。「運は望みを捨てない人に近づいてくる。私も見習って小さな挑戦を続けてます」。
 苦難を乗り越え再び代表入りした望悠さんは先日、5年ぶりとなる国際大会に出場。タイでの試合前に広通さんはメールを送った。「ほほ笑みの国のファンが見守っているから、笑ってプレーしなさい」。それに応えるように笑顔で躍動する背番号1の姿があった。あす7日は七夕。「望みを高く、悠(はる)か大きく」と願った父から名付けられた望悠さん。広通さんが短冊に込める思いは天国と来夏のパリ五輪につながっている。

 私が以前よく練習や大会でご一緒させていただいた男子の監督の先生からも時々、長岡選手の話を聞いていました(長岡選手がその中学校出身でしたので…)。ですから、代表での試合でコートに立っているときは、勝手に親しみを覚え応援していました。しかし、ケガによって代表からもしばらく離れ、どうしているのだろうと思っていたところ、先日の試合で出場されているのをテレビ見て、懐かしくそして嬉しい気持ちになったところでした。
 長岡選手はバレーの強豪校、東九州龍谷高校バレー部で厳しい練習に耐えながら過ごしていました。病気と闘うお父さまの心配もあり、つらく苦しい精神状態だったと思います。しかしながらそのような状況の中、高校3冠を成し遂げる偉業を長岡選手は達成されています。お父さまと共に闘う気持ちが原動力になっていたのかもしれません。
 お父さまの言葉、「目は高く、頭は低く、心は広く」の意味は、
「目標を高く持ち、感謝の心を忘れず、回りの人への愛を大切にするように…」
だそうです。素敵な言葉ですね!
 また、長岡選手もはこんな言葉も言っています。
◆バレーは落とさなければ負けないスポーツ。どのスポーツもそうかもしれないですが、点数に見えない部分もいっぱい関係してくると思うので。無限大にある得点につなげる可能性を追求していきたいです。
◆たくさん助けてもらいましたし、愛情深い方たちばっかりなので、これからも何かあったときには相談させてもらいながら、力に変えていきたいです。
◆一緒に戦わせてもらったたくさんの仲間、スタッフとの出会いと積み重ねてきた時間があって今の自分がいます。

 たくさんの人への「感謝」を決して忘れない長岡選手。亡くなられたお父さまが伝えた言葉「目は高く、頭は低く、心は広く」を体現されながら、ケガを乗り越え、笑顔でコートに立ち、素晴らしいプレーをしている長岡選手をこれからも応援したいと思います。